ニュース速報

ビジネス

失業率、コロナで「劇的悪化」 オフィス需要に不安=連銀総裁

2020年04月02日(木)05時55分

米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は1日、新型コロナウイルスの感染拡大阻止に向けたソーシャル・ディスタンシング(社会的距離戦略)によって経済の動きが止まり、失業率の「劇的な上昇」につながるとの見方を示した。ワシントンのFRB本部で2018年8月撮影(2019年 ロイター/Chris Wattie)

[ワシントン 1日 ロイター] - 米ボストン地区連銀のローゼングレン総裁は1日、新型コロナウイルスの感染拡大阻止に向けたソーシャル・ディスタンシング(社会的距離戦略)によって経済の動きが止まり、失業率の「劇的な上昇」につながるとの見方を示した。

総裁は「われわれは新型コロナのパンデミック(世界的流行)に伴う公衆衛生上の著しい影響を目撃している。その一方で、ソーシャル・ディスタンシングなどの必要な措置が力強い経済の動きを止め、無数の生活を混乱させている」と指摘。「経済を支えている信用や流動性の流れを歪め、本格的な金融危機による大きな損害を被る恐れがある」と述べた。

米連邦準備理事会(FRB)は利下げや複数の流動性ファシリティーの展開により、経済や金融市場に対する新型コロナの影響緩和に向け迅速に取り組んでいると言及。その間にも事業閉鎖によって一時解雇が生じ、低所得者層に大きな課題がもたらされたとし、「われわれは危機の進展に対応し続けなければならないが、残念ながら失業率は劇的な上昇が予想される」とした。

新型コロナの影響で「一部の市場では住宅やアパート、オフィスの価格が大幅に落ち込む恐れがある」ほか、在宅勤務がより効果的と判断されれば、オフィス需要は回復しないかもしれないとし、価格の下落が継続する可能性を示唆した。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

IMF、日本の財政措置を評価 財政赤字への影響は限

ワールド

プーチン氏が元スパイ暗殺作戦承認、英の調査委が結論

ワールド

プーチン氏、インドを国賓訪問 モディ氏と貿易やエネ

ビジネス

米製造業新規受注、9月は前月比0.2%増 関税影響
MAGAZINE
特集:日本時代劇の挑戦
特集:日本時代劇の挑戦
2025年12月 9日号(12/ 2発売)

『七人の侍』『座頭市』『SHOGUN』......世界が愛した名作とメイド・イン・ジャパンの新時代劇『イクサガミ』の大志

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 2
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させられる「イスラエルの良心」と「世界で最も倫理的な軍隊」への憂い
  • 3
    高市首相「台湾有事」発言の重大さを分かってほしい
  • 4
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 5
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 6
    「ロシアは欧州との戦いに備えている」――プーチン発…
  • 7
    ロシアはすでに戦争準備段階――ポーランド軍トップが…
  • 8
    見えないと思った? ウィリアム皇太子夫妻、「車内の…
  • 9
    【トランプ和平案】プーチンに「免罪符」、ウクライ…
  • 10
    【クイズ】日本で2番目に「ホタテの漁獲量」が多い県…
  • 1
    7歳の息子に何が? 学校で描いた「自画像」が奇妙すぎた...「心配すべき?」と母親がネットで相談
  • 2
    100年以上宇宙最大の謎だった「ダークマター」の正体を東大教授が解明? 「人類が見るのは初めて」
  • 3
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%しか生き残れなかった
  • 4
    128人死亡、200人以上行方不明...香港最悪の火災現場…
  • 5
    イスラエル軍幹部が人生を賭けた内部告発...沈黙させ…
  • 6
    【銘柄】関電工、きんでんが上昇トレンド一直線...業…
  • 7
    【クイズ】世界遺産が「最も多い国」はどこ?
  • 8
    人生の忙しさの9割はムダ...ひろゆきが語る「休む勇…
  • 9
    日本酒の蔵元として初の快挙...スコッチの改革に寄与…
  • 10
    【クイズ】17年連続でトップ...世界で1番「平和な国…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    【写真・動画】世界最大のクモの巣
  • 4
    「不気味すぎる...」カップルの写真に映り込んだ「謎…
  • 5
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 6
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 7
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 8
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 9
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中