ニュース速報

ビジネス

日欧中銀など、デジタル通貨発行へ共同研究 「知見を共有」

2020年01月22日(水)07時58分

日銀は21日、中央銀行テジタル通貨の発行に向け、欧州中央銀行(ECB)やイングランド銀行などとグループを立ち上げ、共同研究に取り組むと発表した。都内の日銀本店で2016年3月撮影(2020年 ロイター/Yuya Shino)

[ロンドン/フランクフルト 21日 ロイター] - 日銀とイングランド銀行(英中銀)、欧州中央銀行(ECB)は21日、中央銀行テジタル通貨(CBDC)を発行する可能性について知見を共有し、共同研究を行うため、6つの中銀による新しい組織を立ち上げたと発表した。

新組織にはカナダ銀行、スウェーデンのリクスバンク、スイス国民銀行のほか、国際決済銀行(BIS)も参加する。クーレECB前専務理事とカンリフ英中銀副総裁が共同議長を務める。

新組織は声明で「クロスボーダーの相互運用性など経済、機能、技術の各方面で設計の選択肢を評価しながら、先端技術の知見を共有していく」とした。

各国の中銀はこれまで、独自のデジタル通貨について研究を加速してきた。

一方、米連邦準備理事会(FRB)は新組織に参加していない。独自のデジタル通貨発行に向けた取り組みで先行する中国人民銀行も不参加となった。

CBDCが中銀の管理下にある電子化された法定通貨なのに対し、ビットコインなどの暗号通貨の管理は中央集権化されておらず、分散されたプラットフォームで行われている。ただ、双方とも「分散型台帳(ブロックチェーン)」が基幹技術となっている。

中銀デジタル通貨を巡っては、カーニー英中銀総裁が昨年、ドルが世界経済の安定性を損なっているとし、各国中銀がドルに代わる独自の準備通貨の創設に向け、協調的な取り組みを迫られるかもしれないと指摘していた。

その際、最善の解決策は、技術によってもたらされ得る金融システムの多様化との見解を示していた。[nL4N25J48V]

*内容を追加します。

ロイター
Copyright (C) 2020 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

インドネシア、対米関税「ほぼゼロ」提案 貿易協議で

ビジネス

訂正-日経平均は小反落で寄り付く、米市場休場で手控

ワールド

ルラ大統領、再選へ立候補示唆 現職史上最高齢で健康

ワールド

米テキサス洪水死者78人に、子ども28人犠牲 トラ
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    アリ駆除用の「毒餌」に、アリが意外な方法で「反抗」...意図的? 現場写真が「賢い」と話題に
  • 3
    「飛行機内が臭い...」 原因はまさかの「座席の下」だった...異臭の正体にネット衝撃
  • 4
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 5
    シャーロット王女の「ロイヤル・ボス」ぶりが話題に..…
  • 6
    コンプレックスだった「鼻」の整形手術を受けた女性…
  • 7
    「シベリアのイエス」に懲役12年の刑...辺境地帯で集…
  • 8
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 9
    ギネスが大流行? エールとラガーの格差って? 知…
  • 10
    孫正義「最後の賭け」──5000億ドルAI投資に託す復活…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...父親も飛び込み大惨事に、一体何が起きたのか?
  • 3
    「やらかした顔」がすべてを物語る...反省中のワンコに1400万人が注目
  • 4
    後ろの川に...婚約成立シーンを記録したカップルの幸…
  • 5
    【クイズ】「宗教を捨てる人」が最も多い宗教はどれ?
  • 6
    職場でのいじめ・パワハラで自死に追いやられた21歳…
  • 7
    為末大×TAKUMI──2人のプロが語る「スポーツとお金」 …
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    「本物の強さは、股関節と脚に宿る」...伝説の「元囚…
  • 10
    普通に頼んだのに...マクドナルドから渡された「とん…
  • 1
    「飲み込めると思った...」自分の10倍サイズのウサギに挑んだヘビの末路
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 5
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 6
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 7
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 8
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
  • 9
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 10
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中