ニュース速報

ビジネス

ドル上昇、好調な米経済指標受け=NY市場

2019年11月23日(土)07時37分

22日のニューヨーク外為市場では、ドルが当初軟調だったものの、11月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)が7カ月ぶりの高水準を付けたことを受け、上昇に転じた(2019年 ロイター/Marcos Brindicci)

[ニューヨーク 22日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが当初軟調だったものの、11月の米製造業購買担当者景気指数(PMI)が7カ月ぶりの高水準を付けたことを受け、上昇に転じた。

IHSマークイットが発表した11月の米製造業PMI速報値は52.2と、10月の51.3から上昇し、4月以来の高水準を付けた。市場予想は51.5だった。サービス部門PMIも51.6と、10月の50.6から上昇し、市場予想の51.0を上回った。

これに対しユーロ圏では、IHSマークイット発表の11月総合PMI速報値が50.3と、前月の50.6から低下し、景況拡大と悪化の分かれ目となる50に一段と迫った。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.24%高の98.23。一方、ユーロは対ドルで0.28%下落した。UBS(ニューヨーク)の外為ストラテジスト、ワシーリー・セレブリアコフ氏は、米PMIが好調だった一方、ユーロ圏PMIが軟調だったことでドルがやや押し上げられたと述べた。

ドル指数は週初からは0.24%上昇。来週に感謝祭の祝日を控える中、今週は米中通商協議を巡り相反するニュースが出てきたことで、積極的な取引が手控えられる展開となった。

米中通商協議を巡っては、中国の習近平国家主席がこの日、米国と「第1段階」の通商合意をまとめたい考えで、貿易戦争を起こさないよう取り組んでいると表明。ただ同時に、必要なら報復措置を講じることを恐れていないと述べた。トランプ米大統領もこの日、米中通商交渉は非常に順調に進んでいると表明。ただ最終的な取りまとめを望むかどうかはまだ判断していないと述べた。

外為市場におけるボラティリティーはこのところ低下しており、ドイツ銀行外為ボラティリティー指数<.DBCVIX>は5.86と、7月中旬以来の低水準を付けた。ただセレブリアコフ氏は「PMI統計、および通商問題を巡る一連のニュースは、ともに強弱材料がまだ入り混じっている」としている。

英ポンドは0.6%安の1.2836ドル。IHSマークイット/CIPSが発表した11月の英国のPMI速報値は、製造業とサービス部門を合わせた総合PMIが48.5と、10月の50.0から低下し2016年7月以来の低水準となった。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

〔情報BOX〕パウエル米FRB議長の会見要旨

ビジネス

FRBが3会合連続で0.25%利下げ、反対3票 緩

ビジネス

FRBに十分な利下げ余地、追加措置必要の可能性も=

ビジネス

米雇用コスト、第3四半期は前期比0.8%上昇 予想
MAGAZINE
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
特集:ジョン・レノン暗殺の真実
2025年12月16日号(12/ 9発売)

45年前、「20世紀のアイコン」に銃弾を浴びせた男が日本人ジャーナリストに刑務所で語った動機とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア空軍の専門家。NATO軍のプロフェッショナルな対応と大違い
  • 2
    トランプの面目丸つぶれ...タイ・カンボジアで戦線拡大、そもそもの「停戦合意」の効果にも疑問符
  • 3
    「何これ」「気持ち悪い」ソファの下で繁殖する「謎の物体」の姿にSNS震撼...驚くべき「正体」とは?
  • 4
    死者は900人超、被災者は数百万人...アジア各地を襲…
  • 5
    【クイズ】アジアで唯一...「世界の観光都市ランキン…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    「正直すぎる」「私もそうだった...」初めて牡蠣を食…
  • 8
    「安全装置は全て破壊されていた...」監視役を失った…
  • 9
    イギリスは「監視」、日本は「記録」...防犯カメラの…
  • 10
    「韓国のアマゾン」クーパン、国民の6割相当の大規模情…
  • 1
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 2
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価に与える影響と、サンリオ自社株買いの狙い
  • 3
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だから日本では解決が遠い
  • 4
    健康長寿の鍵は「慢性炎症」にある...「免疫の掃除」…
  • 5
    兵士の「戦死」で大儲けする女たち...ロシア社会を揺…
  • 6
    キャサリン妃を睨む「嫉妬の目」の主はメーガン妃...…
  • 7
    中国軍機の「レーダー照射」は敵対的と、元イタリア…
  • 8
    ホテルの部屋に残っていた「嫌すぎる行為」の証拠...…
  • 9
    戦争中に青年期を過ごした世代の男性は、終戦時56%…
  • 10
    【クイズ】アルコール依存症の人の割合が「最も高い…
  • 1
    東京がニューヨークを上回り「世界最大の経済都市」に...日本からは、もう1都市圏がトップ10入り
  • 2
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後」の橋が崩落する瞬間を捉えた「衝撃映像」に広がる疑念
  • 3
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸送機「C-130」謎の墜落を捉えた「衝撃映像」が拡散
  • 4
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした…
  • 5
    「999段の階段」を落下...中国・自動車メーカーがPR…
  • 6
    まるで老人...ロシア初の「AIヒト型ロボット」がお披…
  • 7
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 8
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 9
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 10
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中