ニュース速報

ビジネス

中国主席、米との「第1段階」通商合意とりまとめに意欲

2019年11月22日(金)19時43分

 11月22日、中国の習近平国家主席は、同国は米国と「第1段階」の通商合意をまとめたい考えで、貿易戦争を起こさないよう取り組んでいるとした上で、必要であれば報復措置を講じることを恐れていないと述べた。13日にブラジルで撮影(2019年 ロイター/Ueslei Marcelino)

[北京 22日 ロイター] - 中国の習近平国家主席は22日、同国は米国と「第1段階」の通商合意をまとめたい考えで、貿易戦争を起こさないよう取り組んでいるとした上で、必要であれば報復措置を講じることを恐れていない、と述べた。

「第1段階」の合意を巡っては、12月初めに両国首脳が署名するとの見通しが中国側から示されていたが、最近になって越年説が浮上している。

代表取材によると、習主席は国際フォーラムの代表者らに対し「相互尊重と平等の原則に基づき、米国と『第1段階』の通商合意をまとめたい」と述べた。

「必要なら反撃するが、貿易戦争を起こさないよう積極的に取り組んでいる。中国が貿易戦争を始めたのではなく、これはわれわれが望むものではない」と語った。

米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)は21日、関係筋情報として、中国政府が米政府に新たな対面通商協議を提案したと伝えた。中国側は、米感謝祭前の協議開催を期待しているという。米国の当局者らは協議に意欲を示しながらも、明確な日程などには言及していない。

バシェフスキー元米通商代表部(USTR)代表は、第1段階の合意と引き換えに一部の関税が緩和されるだろうとしたうえで、中国側にしてみれば、それ以外にはどんな合意もあり得ないとの見方を示した。

習主席は「常に言っている通り、われわれは貿易戦争を始めたいとは考えていないが、恐れてはいない」と述べた。

今週は日米通商協議が行き詰るのではないとの懸念が再燃し、世界の市場を圧迫した。米下院は20日、中国が香港に高度の自治を保障する「一国二制度」を守っているかどうか米政府に毎年検証を求める「香港人権・民主主義法案」を賛成多数で可決。トランプ大統領は署名する見通しと報じられており、法案が成立した場合、中国との通商協議への影響が懸念されている。

米中通商協議の「第1段階」の合意が来年にずれ込む可能性があることが、ホワイトハウスに近い関係者などの話しで同日、明らかになった。中国が関税撤廃拡大を求めているほか、米国もそれに対応して要求を強めているという。

投資会社プリマベーラ・キャピタル・グループの創設者、フレッド・フー氏は同じフォーラムの合間にロイターに対し、「先送りすれば問題が増えるだけだ」と指摘、「時間をかければかけるほど、香港問題のような不確定要素が増える」と述べた。

また習主席は22日、北京でキッシンジャー米元国務長官と会談し、「中国と米国の関係はさまざまな困難や試練の中で重要な転機を迎えている」としたうえで、「両国は戦略的な問題で対話を強化し、誤解や誤った判断を避けるべきだ」

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

米人口増加率が鈍化、移民大幅減で=国勢調査

ビジネス

米医療保険ユナイテッドヘルス、通期で37年ぶり減収

ビジネス

バーレ、25年鉄鉱石生産がリオのピルバラ事業上回る

ビジネス

豪CPI、第4四半期コアインフレ率が予想上回る 2
MAGAZINE
特集:高市 vs 中国
特集:高市 vs 中国
2026年2月 3日号(1/27発売)

台湾発言に手を緩めない習近平と静観のトランプ。激動の東アジアを生き抜く日本の戦略とは

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパウイルス」の感染源となる動物は?
  • 3
    一人っ子政策後も止まらない人口減少...中国少子化はなぜ不可逆なのか
  • 4
    スペースXの宇宙飛行士の帰還が健康問題で前倒しに..…
  • 5
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 6
    中国で大規模な金鉱脈の発見が相次ぐ...埋蔵量は世界…
  • 7
    「恐ろしい...」キリバスの孤島で「体が制御不能」に…
  • 8
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
  • 9
    生活保護と医療保険、外国人「乱用」の真実
  • 10
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 1
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 2
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡張に新たな対抗手段
  • 3
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コングスベルグ社のNSMにも似ているが...
  • 4
    データが示す、中国の「絶望的な」人口動態...現実味…
  • 5
    ラブロフ、グリーンランドは‌デンマーク​の「自然な…
  • 6
    【銘柄】「古河機械金属」の株価が上昇中...中国のレ…
  • 7
    ニュージーランドの深海に棲む、300年以上生きている…
  • 8
    【クイズ】致死率50~75%...インドで感染拡大「ニパ…
  • 9
    40代からは「積立の考え方」を変えるべき理由──資産…
  • 10
    完全に「ホクロ」かと...医師も見逃した「皮膚がん」…
  • 1
    【クイズ】世界で最も「レアアースの埋蔵量」が多い国はどこ?【2025年の話題クイズ5選】
  • 2
    中国製防空レーダーは米軍のベネズエラ攻撃に屈した──台湾高官が分析
  • 3
    セーターが消えた冬 ── 暖かさの主戦場が「インナー」と「フリース」に移った日
  • 4
    【クイズ】世界で唯一「蚊のいない国」はどこ?【202…
  • 5
    「腸が弱ると全身が乱れる」...消化器専門医がすすめ…
  • 6
    海上自衛隊が水中無人機(UUV)を導入 中国の海軍拡…
  • 7
    【クイズ】本州で唯一「クマが生息していない県」は…
  • 8
    前進するロシア、忍び寄る限界...勝者に見えるプーチ…
  • 9
    ウクライナ水中ドローンが、ロシア潜水艦を爆破...「…
  • 10
    防衛省が「新SSM」の映像を公開、ノルウェー・コング…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中