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ドル下落、英EU離脱合意でユーロ・ポンドに買い=NY市場

2019年10月19日(土)06時47分

 18日、ニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで下落。英国と欧州連合(EU)が前日に新たな離脱協定案で合意し、英国の無秩序なEU離脱が回避される見通しになったことで、ユーロ圏が景気後退(リセッション)を回避するとの期待が広がった。写真は2009年11月撮影(2019年 ロイター/Rick Wilking)

[ニューヨーク 18日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが対ユーロで下落。英国と欧州連合(EU)が前日に新たな離脱協定案で合意し、英国の無秩序なEU離脱が回避される見通しになったことで、ユーロ圏が景気後退(リセッション)を回避するとの期待が広がった。

英国とEUは離脱が決まった英国民投票から3年余りを経て、今月末の離脱期日を前にぎりぎりの合意にたどり着いた。ただ、英議会で19日行われる採決で可決されるかが注目される。

テンパスのジョン・ドイル氏は「英議会での採決の結果は不透明だが、ここ数週間で見られた進展を背景に合意なきEU離脱の確率は低下した」と指摘。「合意なき離脱は英経済に大きな打撃を与えるものの、欧州大陸にも著しい影響が波及する恐れがある」と述べた。

終盤の取引で、ユーロ/ドルは0.32%高の1.1158ドルと、2カ月ぶり高値近辺で推移した。

主要6通貨に対するドル指数<.DXY>は0.31%安。週足では1%下落し、17週間ぶりの大幅な下げを記録した。

ポンド/ドルも0.45%高の1.2946ドル。ただ、新離脱協定案が英議会で可決されるか不透明感はくすぶっている。

中国発の指標は低調な内容となったものの、人民元は対ドルで安定的に推移。中国国家統計局が同日発表した第3・四半期の国内総生産(GDP)は前年比6.0%増と、伸び率は市場予想を下回り、1992年の四半期統計開始以来最低だった。米中貿易戦争の影響による製造業の生産低迷が響いた。

最近発表された米指標は軒並み難聴な結果となっている。リフィニティブのデータによると、金融市場に織り込まれた今月の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ確率は82%。

ドル/円 NY終値 108.42/108.44

始値 108.64

高値 108.67

安値 108.40

ユーロ/ドル NY終値 1.1169/1.1173

始値 1.1130

高値 1.1172

安値 1.1131

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