ニュース速報

ビジネス

英企業、EU離脱巡る不確実性の解消望む=ラムスデン中銀副総裁

2018年10月13日(土)02時02分

[ロンドン 12日 ロイター] - イングランド銀行(英中銀)のラムスデン副総裁は、英国の企業は欧州連合(EU)離脱(ブレグジット)を巡る不確実性が解消することを望んでいると述べた。

同副総裁は英北東部に拠点を持つ日産自動車<7201.T>などの企業を訪問。訪問後にノーザン・エコー紙のインタビューに応じた。12日付の同紙に掲載されたインタビューによると、同副総裁は「離脱交渉は一段の計画が必要な重要な局面に差し掛かっている。(合意がないままに離脱する)クリフエッジ型のブレグジットとなった場合に備え、極めて困難な状況への対応を計画しておく必要がある」と述べた。

日産は英国最大の自動車工場を運営。同社は前週、英国がEUと合意を得られないまま離脱すれば、英国の製造業が「深刻な影響」を受けるとの懸念を示した。

ラムスデン副総裁は、日産が示している懸念から、すべての産業で離脱交渉が決着し、不確実性の解消が望まれていると感じると述べた。

その上で、中銀が前年に実施した銀行ストレステスト(健全性審査)はブレグジットが「極めて悪い」状況となった場合のシナリオに基づいて実施されたと指摘。

ただ、中銀の中核的なシナリオは、ブレグジットが円滑に行われ、英経済が毎年1.75%近辺のペースで拡大する想定だとし、「こうした状況で、市場ではあと2─3年は利上げが続くとの見方が出ている。向こう2─3年の間に2─3回の利上げが実施されるとの予想が現在市場で出ている」と述べた。

英中銀は8月に利上げを実施。ロイターが実施したエコノミスト調査では、来年3月29日のEU離脱後まで追加利上げはないとの見方が示されている。

ロイター
Copyright (C) 2018 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ワールド

プーチン氏、和平に向けた譲歩否定 「ボールは欧州と

ビジネス

FRB、追加利下げ「緊急性なし」 これまでの緩和で

ワールド

ガザ飢きんは解消も、支援停止なら来春に再び危機=国

ワールド

ロシア中銀が0.5%利下げ、政策金利16% プーチ
MAGAZINE
特集:教養としてのBL入門
特集:教養としてのBL入門
2025年12月23日号(12/16発売)

実写ドラマのヒットで高まるBL(ボーイズラブ)人気。長きにわたるその歴史と深い背景をひもとく

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開したAI生成のクリスマス広告に批判殺到
  • 2
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 3
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 4
    ゆっくりと傾いて、崩壊は一瞬...高さ35mの「自由の…
  • 5
    おこめ券、なぜここまで評判悪い? 「利益誘導」「ム…
  • 6
    一瞬にして「巨大な橋が消えた」...中国・「完成直後…
  • 7
    中国最強空母「福建」の台湾海峡通過は、第一列島線…
  • 8
    【独占画像】撃墜リスクを引き受ける次世代ドローン…
  • 9
    中国の次世代ステルス無人機「CH-7」が初飛行。偵察…
  • 10
    中国、ネット上の「敗北主義」を排除へ ――全国キャン…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入ともに拡大する「持続可能な」貿易促進へ
  • 4
    【実話】学校の管理教育を批判し、生徒のため校則を…
  • 5
    「最低だ」「ひど過ぎる」...マクドナルドが公開した…
  • 6
    ミトコンドリア刷新で細胞が若返る可能性...老化関連…
  • 7
    自国で好き勝手していた「元独裁者」の哀れすぎる末…
  • 8
    【銘柄】資生堂が巨額赤字に転落...その要因と今後の…
  • 9
    香港大火災の本当の原因と、世界が目撃した「アジア…
  • 10
    身に覚えのない妊娠? 10代の少女、みるみる膨らむお…
  • 1
    日本がゲームチェンジャーの高出力レーザー兵器を艦載、海上での実戦試験へ
  • 2
    人口減少が止まらない中国で、政府が少子化対策の切り札として「あるもの」に課税
  • 3
    日本人には「当たり前」? 外国人が富士山で目にした「信じられない」光景、海外で大きな話題に
  • 4
    【銘柄】オリエンタルランドが急落...日中対立が株価…
  • 5
    「髪形がおかしい...」実写版『モアナ』予告編に批判…
  • 6
    日本の「クマ問題」、ドイツの「問題クマ」比較...だ…
  • 7
    膝が痛くても足腰が弱くても、一生ぐんぐん歩けるよ…
  • 8
    高速で回転しながら「地上に落下」...トルコの軍用輸…
  • 9
    「勇気ある選択」をと、IMFも警告...中国、輸出入と…
  • 10
    インド国産戦闘機に一体何が? ドバイ航空ショーで…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中