ニュース速報

ビジネス

日経平均は反落、約2週ぶり安値 北朝鮮リスク警戒で後場崩れる

2017年12月28日(木)15時26分

 12月28日、東京株式市場で日経平均は反落した。横ばいで始まった後じり高基調となり、前場後半に取引時間中として7営業日ぶりの高値水準まで上昇した。写真は都内で2014年12月撮影(2017年 ロイター/Yuya Shino)

[東京 28日 ロイター] - 東京株式市場で日経平均は反落した。横ばいで始まった後じり高基調となり、前場後半に取引時間中として7営業日ぶりの高値水準まで上昇した。市場参加者は少なく積極的な売買は手控えられていたが、北朝鮮情勢の緊迫化が警戒されると後場に軟化。下げ幅は一時174円まで拡大するなど荒い動きとなった。終値は同15日以来、約2週ぶりの安値水準を付けた。

TOPIXも反落。東証1部売買代金は前日比で1.3%増となったが、4営業日連続で2兆円割れとなった。東証1部の出来高は連日で10億株割れ。セクター別では非鉄金属が上昇率トップとなったが、33業種中、値上がりしたのは4業種にとどまった。下落率トップは銀行。証券がこれに続いた。

米CNNは、北朝鮮が新たなミサイルの発射準備を進めている可能性があることが、28日までにわかったと報じた。アジア市場の主要株価指数は総じて堅調だったが、国内では地政学リスクの高まりが警戒され、ドル/円が弱含むと日本株も後場に先物主導で売られた。石川製作所<6208.T>が9%近く上昇するなど、防衛関連株に買いが入った。

日経平均、TOPIXはともに大引け直前に日中安値を付けた後、急速に下げ幅を縮小し取引を終えた。市場では「年末に過度に買われ過ぎた場合、年明けに大きく調整するリスクもある。押し目を待つ投資家も存在し、冷静な判断に基づいた売り買いが行われている印象もある」(藍沢証券・投資顧問室ファンドマネージャーの三井郁男氏)との声が出ていた。

個別銘柄ではサイボウズ<4776.T>が急伸。27日に2017年12月期の通期業績予想の上方修正を発表し、好感された。クラウドサービスの売上増などを反映させた。

半面、日本板硝子<5202.T>が反落。27日に18年3月期通期の最終利益予想を下方修正したと発表した。米税制改革の成立により、繰延税金資産を新税率で再評価したことに伴い、同資産を約100億円取り崩し法人所得税に計上する。一転して最終減益となる見込みとなった。

東証1部の騰落数は、値上がり606銘柄に対し、値下がりが1353銘柄、変わらずが103銘柄だった。

日経平均<.N225>

終値      22783.98 -127.23

寄り付き    22912.05

安値/高値   22736.43─22954.45

TOPIX<.TOPX>

終値       1819.03 -10.76

寄り付き     1829.27

安値/高値    1815.96─1830.59

東証出来高(万株) 99736

東証売買代金(億円) 17305.64

ロイター
Copyright (C) 2017 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国投資家、転換社債の購入拡大 割安感や転換権に注

ワールド

パキスタンで日本人乗った車に自爆攻撃、1人負傷 警

ビジネス

24年の独成長率は0.3%に 政府が小幅上方修正=

ビジネス

ノルウェー政府系ファンド、ゴールドマン会長・CEO
MAGAZINE
特集:老人極貧社会 韓国
特集:老人極貧社会 韓国
2024年4月23日号(4/16発売)

地下鉄宅配に古紙回収......繁栄から取り残され、韓国のシニア層は貧困にあえいでいる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 2

    止まらぬ金価格の史上最高値の裏側に「中国のドル離れ」外貨準備のうち、金が約4%を占める

  • 3

    「毛むくじゃら乳首ブラ」「縫った女性器パンツ」の衝撃...米女優の過激衣装に「冗談でもあり得ない」と怒りの声

  • 4

    中国のロシア専門家が「それでも最後はロシアが負け…

  • 5

    価値は疑わしくコストは膨大...偉大なるリニア計画っ…

  • 6

    中ロ「無限の協力関係」のウラで、中国の密かな侵略…

  • 7

    ハーバード大学で150年以上教えられる作文術「オレオ…

  • 8

    休日に全く食事を取らない(取れない)人が過去25年…

  • 9

    「イスラエルに300発撃って戦果はほぼゼロ」をイラン…

  • 10

    日本の護衛艦「かが」空母化は「本来の役割を変える…

  • 1

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 2

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なない理由が明らかに

  • 3

    NASAが月面を横切るUFOのような写真を公開、その正体は

  • 4

    犬に覚せい剤を打って捨てた飼い主に怒りが広がる...…

  • 5

    攻撃と迎撃の区別もつかない?──イランの数百の無人…

  • 6

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 7

    アインシュタインはオッペンハイマーを「愚か者」と…

  • 8

    天才・大谷翔平の足を引っ張った、ダメダメ過ぎる「無…

  • 9

    帰宅した女性が目撃したのは、ヘビが「愛猫」の首を…

  • 10

    ハリー・ポッター原作者ローリング、「許すとは限ら…

  • 1

    人から褒められた時、どう返事してますか? ブッダが説いた「どんどん伸びる人の返し文句」

  • 2

    韓国で「イエス・ジャパン」ブームが起きている

  • 3

    88歳の現役医師が健康のために「絶対にしない3つのこと」目からうろこの健康法

  • 4

    ロシアの迫撃砲RBU6000「スメルチ2」、爆発・炎上の…

  • 5

    バルチック艦隊、自国の船をミサイル「誤爆」で撃沈…

  • 6

    最強生物クマムシが、大量の放射線を浴びても死なな…

  • 7

    ロシアが前線に投入した地上戦闘ロボットをウクライ…

  • 8

    「燃料気化爆弾」搭載ドローンがロシア軍拠点に突入…

  • 9

    1500年前の中国の皇帝・武帝の「顔」、DNAから復元に…

  • 10

    浴室で虫を発見、よく見てみると...男性が思わず悲鳴…

日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中