ニュース速報

ビジネス

ギリシャまた資金枯渇訴え、ユーロ圏は改革案要求=EU当局者

2015年04月09日(木)23時05分

 4月9日、ギリシャはユーロ圏財務次官会議で、資金が枯渇しつつあると訴えたものの、経済改革案の提出を急ぐよう求められた。写真はバルファキス財務相。パリで9日撮影(2015年 ロイター/Charles Platiau)

[ブリュッセル 9日 ロイター] - ギリシャは8日夜のユーロ圏財務次官会議で、資金が枯渇しつつあると訴えたものの、内容を改善した経済改革案の提出を急ぐよう求められた。欧州連合(EU)当局者が9日明らかにした。

流動性支援の前に、財政を持続可能なものにする施策リストの策定で前進する必要があると、ユーロ圏がギリシャに迫った形だ。

ユーロ圏関係者の1人は「ギリシャ側は、流動性が非常に悪化していると強く訴え、24日のユーロ圏財務相会合前に、何らかの流動性支援を求めた」と説明。「ただこうした要求がどのような形で受け入れられ得るかは誰もわからない。改革プログラムで一定の前進がなければ、支援する意思はない」と明言した。

別のユーロ圏当局者は、ギリシャ側の改革案について「具体的な方策、特に財政的な意味合いを示す記述がまだ足りない。24日の次期ユーロ圏財務相会合で決定が下されるべきだ」と語った。

ギリシャが債権団と施策について合意し、議会で関連法案を通過させれば、現行の国際支援(2400億ユーロ)のうち、72億ユーロを受け取る可能性がある。

また、ギリシャと債権団代表が21━22日までに改革案で合意し、ユーロ圏財務相が承認すれば、欧州中央銀行(ECB)がギリシャの短期国債発行枠を引き上げるなど、一定の支援を行う可能性もある。

ただ当局者の間では、ギリシャ政府の信頼度は低く、関連法案が議会で承認されない限り、約束が示されるだけで行動する者はいないとの見方が広がる。

ロイター
Copyright (C) 2015 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

中国株急落、米中貿易摩擦巡る懸念再燃で利食い売り

ワールド

米、ウクライナのロ領内エネ標的攻撃を支援 数カ月前

ワールド

金現物が最高値更新、米中貿易摩擦巡る懸念で安全資産

ワールド

中国、米の協議要請「保留」 レアアース規制巡り=U
MAGAZINE
特集:中国EVと未来戦争
特集:中国EVと未来戦争
2025年10月14日号(10/ 7発売)

バッテリーやセンサーなど電気自動車の技術で今や世界をリードする中国が、戦争でもアメリカに勝つ日

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以外の「2つの隠れた要因」が代謝を狂わせていた
  • 2
    中国人が便利な「調理済み食品」を嫌うトホホな理由とは?
  • 3
    時代に逆行するトランプのエネルギー政策が、アメリカを「一人負け」の道に導く...中国は大笑い
  • 4
    メーガン妃の動画が「無神経」すぎる...ダイアナ妃を…
  • 5
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になり…
  • 6
    「中国のビットコイン女王」が英国で有罪...押収され…
  • 7
    連立離脱の公明党が高市自民党に感じた「かつてない…
  • 8
    筋肉が目覚める「6つの動作」とは?...スピードを制…
  • 9
    車道を一人「さまよう男児」、発見した運転手の「勇…
  • 10
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 1
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 2
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな飼い主との「イケイケなダンス」姿に涙と感動の声
  • 3
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレクトとは何か? 多い地域はどこか?
  • 4
    【クイズ】日本人が唯一「受賞していない」ノーベル…
  • 5
    お腹の脂肪を減らす「8つのヒント」とは?...食事以…
  • 6
    祖母の遺産は「2000体のアレ」だった...強迫的なコレ…
  • 7
    ロシア「影の船団」が動く──拿捕されたタンカーが示…
  • 8
    ベゾス妻 vs C・ロナウド婚約者、バチバチ「指輪対決…
  • 9
    赤ちゃんの「耳」に不思議な特徴...写真をSNS投稿す…
  • 10
    ウクライナの英雄、ロシアの難敵──アゾフ旅団はなぜ…
  • 1
    「最悪」「悪夢だ」 飛行機内で眠っていた女性が撮影...目覚めた時の「信じがたい光景」に驚きの声
  • 2
    かばんの中身を見れば一発でわかる!「認知症になりやすい人」が持ち歩く5つのアイテム
  • 3
    「大谷翔平の唯一の欠点は...」ドジャース・ロバーツ監督が明かすプレーオフ戦略、監督の意外な「日本的な一面」とは?
  • 4
    カミラ王妃のキャサリン妃への「いら立ち」が話題に.…
  • 5
    増加する「子どもを外注」する親たち...ネオ・ネグレ…
  • 6
    科学が解き明かす「長寿の謎」...100歳まで生きる人…
  • 7
    悲しみで8年間「羽をむしり続けた」オウム...新たな…
  • 8
    「二度見した」「小石のよう...」マッチョ俳優ドウェ…
  • 9
    バフェット指数が異常値──アメリカ株に「数世代で最…
  • 10
    「日本の高齢化率は世界2位」→ダントツの1位は超意外…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中