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各中央銀行、義務の履行にはグローバルな視点が不可欠に=論文
[ジャクソンホール(米ワイオミング州) 23日 ロイター] - 第2次世界大戦以来数十年にわたり、世界主要国・地域の成長率、インフレ率、金利はともにより密接に伸びていた。
そうした文脈で考えてみると、米連邦準備理事会(FRB)による利上げの取り組みは、中銀が独自に動きすぎることが限られる世界的トレンドの中で最初から成功の見込みがなかったのかもしれない。
以上はワイオミング州ジャクソンホールで開かれたFRBの年次会議で23日に示された研究結果だ。今年の会議では世界と米国の深刻なリセッション(景気後退)から10年後の金融政策を巡る課題に焦点が当てられた。
サンフランシスコ地区連銀のオスカー・ジョーダ氏とカリフォルニア大学デービス校のアラン・テイラー氏は、各国の金融政策にとって適切な基調均衡金利がいかに世界的に決まるようになったかを研究した論文の中で「こうしたトレンドを無視することは対内・対外不均衡のほか、望まない転調を引き起こすリスクがある」と指摘。特にFRBといった中銀が独自に動いている時、「資本移動の世界では、これが不可避的に均衡為替レートを動揺させる。現在は通貨戦争や為替操作を巡る言説が繰り返しトップニュースになり始めている」とした。
論文は「中央銀行は経済と市民の金融上の安泰を守る義務がある」と指摘。「低成長、低い中立実質金利、密接な金融統合という環境にあるグローバル化経済の中で、この義務を履行するのに各中銀は必然的にグローバルな視点を採用せざるを得なくなるだろう」と結論付けた。
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