ニュース速報

ECB政策当局者、成長鈍化なら利下げに前向き=関係筋

2019年06月09日(日)16時05分

[福岡/フランクフルト 9日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)の政策当局者は、年内に経済成長が鈍化し、ユーロ高が世界貿易戦争の影響を既に受けている欧州に打撃を与えるのであれば、政策金利を一段と引き下げる可能性にオープンだ。関係筋2人が明らかにした。

ECBは6日、2020年半ばまで金利を「現在の水準に」据え置く方針を示したが、ドラギ総裁は、当局者がインフレを刺激するため利下げや新たな債券買い入れの可能性を議論し始めたと述べた。しかし一部の投資家はこれを追加刺激策へのコミットメントが弱いと受け止め、ユーロは対ドルで上昇し2カ月半ぶり高値を付けた。

関係筋の1人は「インフレと成長率が鈍化すれば、利下げは正当化される」と指摘した。

ECBの報道官はコメントを控えた。

関係筋の1人は、現在マイナス0.40%の預金金利をさらに引き下げる主な目的は、既に超低水準の借り入れコストを一段と下げることではなく、ユーロの上昇を抑制することだと説明。「利下げの理由は5つある」とし、「為替相場」と5回繰り返した。

同筋によると、1ユーロ=1.15ドルはまだ一定程度、許容可能な水準だが、1.20ドルは注視すべき重要水準となる。

米連邦準備理事会(FRB)が必要に応じた利下げに前向きな姿勢を示唆する中、ユーロは1週間強で2%上昇している。

また関係筋は、ECBによる追加の量的緩和(QE)に関する議論は一部の政策当局者には明確でなかったとの見方を示した。

関係筋の1人は、貿易摩擦の激化により株式市場に混乱が生じれば、追加のQEは市場に落ち着きをもたらす可能性があると指摘。ただECBが株式投資家にへつらっているとの印象を与えるリスクがあると述べた。

別の関係筋は、QEの主な利点は短期と長期の借り入れコストの差を圧縮して企業や家計の資金調達を容易にさせるものだったが、こうした期間プレミアムは既に小さい、と述べた。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

米3月ISM製造業景気指数、中東紛争の影響反映 納

ビジネス

米スペースX、秘密裏にIPO申請 21日にアナリス

ワールド

NATOの目的「ホルムズ海峡での攻撃ではない」=仏

ビジネス

米当局、イーライ・リリー経口肥満治療薬を承認 ノボ
MAGAZINE
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
特集:日本企業に迫る サステナビリティ新基準
2026年4月 7日号(3/31発売)

国際基準の情報開示や多様な認証制度──本当の「持続可能性」が問われる時代へ

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    中国がイラン戦争最大の被害者? 習近平の誤った経済政策と石油危機が奏でる「最悪なハーモニー」
  • 3
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イラン恐怖」の正体
  • 4
    北京に代わる新都市構想は絵に描いた餅のまま...大幅…
  • 5
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 6
    人口減の自治体を救う「小さな浄水場」──誰もが常に…
  • 7
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 8
    「え、なんで?」フライト中に操縦席の窓が覆われて…
  • 9
    カンヌ映画祭最高賞『シンプル・アクシデント』独占…
  • 10
    初の女性カンタベリー大主教が就任...ウィリアム皇太…
  • 1
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅」企業が救う、ウクライナの未来
  • 2
    ヘンリー・メーガン夫妻の豪州訪問に3万6000人超の反対署名...「歓迎してない」の声広がる
  • 3
    「水に流す」日本と「記憶する」韓国...気候と地理が育んだ「国民意識の違い」とは?
  • 4
    記憶を定着させるのに年齢は関係ない...記憶の定着度…
  • 5
    ロシア経済を支える重要な港、ウクライナのものと思…
  • 6
    中国最大の海運会社COSCOがペルシャ湾輸送を再開──緊…
  • 7
    攻撃開始日も知っていた?──イラン戦争を巡る巨額取引…
  • 8
    映画『8番出口』はアメリカでどう受け止められた?..…
  • 9
    オランウータンに「15分間ロックオン」された女性のS…
  • 10
    なぜイスラエルは対イラン戦争を支持するのか...「イ…
  • 1
    温暖化で増えた? サンマやサケ減少の裏で激増する「安価で栄養価の高い魚」の正体
  • 2
    ロシア政府、痛恨のミス...プーチンの「健康不安説」を裏付けるような動画を公式に投稿してしまう
  • 3
    メーガン妃、娘リリベット王女との新ショット公開...撮影はパパ
  • 4
    「根底にあるのは怒り」...日本の「3Dプリンター住宅…
  • 5
    「ノーと言えるスペイン」の背景に国防意識...次期ス…
  • 6
    キャサリン皇太子妃、ナイジェリア大統領夫妻出迎え…
  • 7
    数時間以内に死に至ることも...若者の間で集団感染が…
  • 8
    「日本より、自分の国(フランス)を心配すれば?」…
  • 9
    日本の若者「韓国就職」憧れと現実のギャップ ── ビ…
  • 10
    米軍も防ぎきれないイランのドローン攻撃──イラン製…
トランプ2.0記事まとめ
Real
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中