ニュース速報

大統領が推す米FRB理事候補、批判にさらされていると訴え

2019年04月09日(火)15時56分

[サンフランシスコ 8日 ロイター] - トランプ米大統領が連邦準備理事会(FRB)理事に指名する考えを示した元ピザチェーン経営者のハーマン・ケイン氏は8日、フェイスブックに投稿した動画で、保守的であるという理由で批判にさらされていると訴えた。

トランプ大統領は、空席となっている2つのFRB理事のポストに保守系経済評論家のスティーブン・ムーア氏と、ケイン氏を指名する意向を示している。[nL3N21M4GN][nL3N21P0LS]

ケイン氏は約30分の動画で「共和党員として大統領選や上院選に出馬したという理由で、また、率直に物事を語る保守主義者であり、憲法や法律について積極的に発言するという理由で、私は攻撃されている」と訴えた。

トランプ大統領を支援する政治資金団体を立ち上げるなど、同大統領と極めて近い関係にあるケイン氏を巡っては、大統領がFRB理事に指名する考えを表明して以降、厳しい指摘が出ている。同氏は2012年の米大統領選に出馬したが、セクハラ疑惑が浮上して撤退した経緯があり、これを問題視する声もある。

ケイン氏は、自身とムーア氏についての「否定的で不公平、かつ、ばかげた」コメントがあると指摘。その上で、過去にカンザスシティー連邦準備銀行の幹部を務めた経験がFRB理事ポストに生かされると主張した。

また、ムーア氏はあるラジオのトークショーで、力強い経済状況が続いた場合、トランプ氏は「地滑り的勝利で再選」されると予想した。その上で、「FRBが経済におけるマネーサプライを縮小させていないことを確認する必要がある。私はこれについてやや神経質になっている」と語った。

別のラジオインタビューでは、FRBで成長を支援する役割を果たしたいと述べ、「トランプ氏が導入し、おそらく世界で最も良好な経済をもたらした経済政策に対応できるようにしたい」と語った。

ムーア、ケイン、両氏ともトランプ大統領の経済政策に支持を表明しており、ムーア氏は成長促進に向け利下げを支持する意向を示している。

ムーア氏は、ラジオトークショーのホスト、フランク・ベックマン氏に対し「トランプ氏が再選されれば経済の好調はあと3─5年続く可能性がある。われわれはこれらの政策を維持する」と語った。

*内容を追加しました。

ロイター
Copyright (C) 2019 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。

今、あなたにオススメ
ニュース速報

ビジネス

英製薬アストラゼネカ、米国への上場移転を検討=英紙

ワールド

米EV推進団体、税額控除維持を下院に要請 上院の法

ビジネス

マネタリーベース6月は前年比3.5%減、10カ月連

ワールド

トランプ氏、義理の娘を引退上院議員後任候補に起用の
MAGAZINE
特集:トランプvsイラン
特集:トランプvsイラン
2025年7月 8日号(7/ 1発売)

「平和主義者」のはずの大統領がなぜ? 核施設への電撃攻撃で中東と世界はこう変わる

メールマガジンのご登録はこちらから。
人気ランキング
  • 1
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた発見の瞬間とは
  • 2
    ワニに襲われ女性が死亡...カヌー転覆後に水中へ引きずり込まれる
  • 3
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。2位は「身を乗り出す」。では、1位は?
  • 4
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 5
    砂浜で見かけても、絶対に触らないで! 覚えておくべ…
  • 6
    世紀の派手婚も、ベゾスにとっては普通の家庭がスニ…
  • 7
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で…
  • 8
    あり?なし? 夫の目の前で共演者と...スカーレット…
  • 9
    ディズニー・クルーズラインで「子供が海に転落」...…
  • 10
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門…
  • 1
    燃え盛るロシアの「黒海艦隊」...ウクライナの攻撃で大爆発「沈みゆく姿」を捉えた映像が話題に
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    イランを奇襲した米B2ステルス機の謎...搭乗した専門家が語る戦略爆撃機の「内側」と「実力」
  • 4
    ワニに襲われた男性の「最期の姿」...捜索隊が捉えた…
  • 5
    定年後に「やらなくていいこと」5選──お金・人間関係…
  • 6
    突然ワニに襲われ、水中へ...男性が突いた「ワニの急…
  • 7
    夜道を「ニワトリが歩いている?」近付いて撮影して…
  • 8
    仕事ができる人の話の聞き方。3位は「メモをとる」。…
  • 9
    サブリナ・カーペンター、扇情的な衣装で「男性に奉…
  • 10
    「小麦はもう利益を生まない」アメリカで農家が次々…
  • 1
    日本の「プラごみ」で揚げる豆腐が、重大な健康被害と環境汚染を引き起こしている
  • 2
    「コーヒーを吹き出すかと...」ディズニーランドの朝食が「高額すぎる」とSNSで大炎上、その「衝撃の値段」とは?
  • 3
    「あまりに愚か...」国立公園で注意を無視して「予測不能な大型動物」に近づく幼児連れ 「ショッキング」と映像が話題に
  • 4
    一瞬にして村全体が消えた...スイスのビルヒ氷河崩壊…
  • 5
    妊娠8カ月の女性を襲ったワニ...妊婦が消えた川辺の…
  • 6
    庭にクマ出没、固唾を呑んで見守る家主、そして次の…
  • 7
    10歳少女がサメに襲われ、手をほぼ食いちぎられる事…
  • 8
    JA・卸売業者が黒幕説は「完全な誤解」...進次郎の「…
  • 9
    「ママ...!」2カ月ぶりの再会に駆け寄る13歳ラブラ…
  • 10
    気温40℃、空港の「暑さ」も原因に?...元パイロット…
トランプ2.0記事まとめ
日本再発見 シーズン2
CHALLENGING INNOVATOR
Wonderful Story
MOOK
ニューズウィーク日本版別冊
ニューズウィーク日本版別冊

好評発売中