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追加流動性は不要、ユーロ共同債発行すべき=オーストリア中銀総裁
[ウィーン/ブリュッセル 21日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)理事会メンバーのノボトニー・オーストリア中銀総裁は、現時点で追加的な流動性の必要性はないとの認識を示した。
前日、プラートECB専務理事がECBは新たな貸出条件付き長期資金供給オペ(TLTRO)の実施について「早急に」協議すると述べたが、実施するとしても前回ほど銀行に有利な条件にはならない可能性を示唆していた。
2020─21年には7390億ユーロ(8380億ドル)のTLTROが満期を迎え、特にイタリアやスペインの銀行には返済負担がのしかかる。
ノボトニー総裁は、21日発売のトレンド誌のインタビューで、TLTRO延長の決定はまだ下されていないと述べた。
総裁は、景気減速を踏まえると、政策の正常化を続けるべきか討議することになるとした上で「個人的には、さらなる流動性の必要はないとみている」と述べた。
総裁は会合で、欧州連合(EU)がユーロ共同債発行で合意すべきとの認識も示した。資本市場統合に向けた動きを強め、ユーロを押し上げるため、EUが共同債を発行する必要性を訴えた。
加盟国が共同で保証する短期債券発行から始める必要があるとした。EU加盟各国が発行する国債に比べ、ユーロ債は中国などの海外投資家に魅力的に映るだろうと述べた。
*内容を追加しました。