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モルガン・スタンレー、第4四半期利益予想届かず 市場変動が影響
[17日 ロイター] - 米金融大手モルガン・スタンレー
純利益(会社帰属)は15億3000万ドル、1株当たり0.80ドルで前年同期(6億4300万ドル、0.26ドル)を大幅に上回った。ただ1株利益はアナリスト平均予想の0.89ドルを下回った。
調整後1株利益は0.73ドルで、前年同期(0.84ドル)から減少した。
税引き前の営業利益は19億ドルで、税制改正に伴う恩恵があった前年同期(25億ドル)から25%減った。
純収入は10%減の85億5000万ドル。リフィニティブのIBESデータによるアナリストの平均予想(93億ドル)を下回った。
セールス・トレーディングの純収入は7%減の24億9000万ドル。
債券取引部門の収入は30%減の5億6400万ドル。同業他社より大きく落ち込んだ。
ウェルスマネジメント事業の収入は6%減った。顧客資産の縮小が響いた。従業員報酬繰り延べ関連の制度も収益の重しとなった。
同事業の利益率は前年同期の26%から24%に低下した。
今年の利益率見通しは26─28%に据え置いた。昨年は26%だった。
ジェームズ・ゴーマン最高経営責任者(CEO)はアナリストとの電話会議で、目標引き上げを迫られると、現在の目標は上限でないとし、現時点で収益性より収入の伸びを優先する考えを示した。
株式取引部門の収入が横ばいの19億3000万ドル、合併・買収(M&A)アドバイザリー事業は41%の増収となった。
第4・四半期は、他の米金融大手も債券取引部門が15─20%の減収だった。
同業ゴールドマン・サックス
キーフ・ブルイエット・アンド・ウッズのアナリストは「前日に同業他社が底堅い決算を公表しており、モルガン・スタンレーの決算は弱く見える。株価はアンダーパフォームだろう」と話した。
モルガン・スタンレー株はこの日の取引で5%強値下がり、過去12カ月で22%近く下落している。
*内容を追加しました。