一連の状況を打開しなければ、小手先の経済政策をいくら実施しても、持続的な成長モードにはシフトしないだろう。イノベーションを活性化させるのに必要なのは、財政出動や金融緩和といった経済政策ではなく、企業の活動を活性化させる産業政策である。画期的な商品やサービスが登場すれば財布のひもが一気に緩むことは、iPhoneなどの例を見れば明らかである。

もっとも政府が技術革新を主導する官製イノベーションはむしろ逆効果となることが知られており、政府はあくまで競争環境の整備など黒子に徹するべきである。諸外国に比べて遅れが指摘されるコーポレート・ガバナンスを強化し、企業自らが利益体質に転換するよう促せられれば、イノベーションは活性化され、競争力強化と賃金上昇に相応の効果が得られるはずだ。

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