コロナ禍のさなかの2020年、彼はイギリスの英雄となった。99歳の退役軍人だった彼は100歳の誕生日までに、歩行器の力を借りて自宅の庭を100往復するという挑戦を開始。これと引き換えに国民保健サービス(NHS)の医療従事者への寄付を募り、国民に元気と希望を与えた。 21年2月に死去した大尉の善意は誰も疑わないが、自伝の多額の売り上げはNHSに渡ったわけではなく、遺族が懐に入れていた。しかも大尉の名声が広まると、娘が彼の名前をすかさず商標登録し、さまざまな「キャプテン・トム」グッズを売り出したのは抜け目がないにも程がある。  
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