[東京 17日 ロイター] - 午後3時のドル/円は、ロンドン市場午後3時時点から横ばいの118円半ばだった。物別れに終わったギリシャ支援協議を嫌気し、朝方ユーロ/円が134円割れまで売り込まれ、ドル/円も連れ安になった。正午過ぎにはやや強含む場面もあったが、ギリシャ情勢などへの警戒感から上値追いは限定的だった。

ドルは朝方の高値118.55円から一時118.23円まで下落。その後は118円前半でのもみあいとなった。朝方の下落はユーロ/円の下落に追随したものとされるが、日経平均が1万8000円を維持できなかったことなど他の材料も手伝って、ドル/円の反発は力ないものとなった。

正午過ぎには、20年債の入札が堅調な結果となったことを受け、株価が一時1万8000円台を回復する中、ドル/円もやや強含んだ。円債市場は1月下旬から調整局面が続いており、相場の波乱要因になりかねないとして入札結果が警戒されていた。発表前にドル/円は118.40円ちょうど付近を横ばい推移していたが、発表直後に118.65円まで上昇した。

ただ、上値追いは限定的だった。市場では、目先の材料を一つこなしたものの、ウクライナやギリシャ情勢の不透明感が残るとして「堅調な入札結果だけでどんどんドルを買い上げられる訳でもない」(国内金融機関)との声が出ていた。株価も1万8000円台の滞空時間は短く、終値では再び1万7000円台に下落した。

ドル/円は過去数日、118円台を推移しており、市場では「依然、調整相場の真ん中にある」(国内金融機関)との声が出ていた。明日には日銀金融政策決定会合の結果発表と黒田東彦総裁の会見を控えるが、目先、追加緩和への期待感は大きく後退しているもよう。

前週ドル/円はいったん120円を回復していたが、一段の追加緩和は国内経済にとって逆効果になるとの声が日銀内であがっていると一部で報じられた直後、急落した経緯があり、足元では「上を買う人がいなくなった印象がある。追加緩和への期待ははく落しており、緩和をテーマにドルを買う人はいないのではないか」(別の国内金融機関)との指摘があった。

一方、きょうは118円前半で輸入企業のドル買いが入っていたといい、底堅さも意識されたもよう。

一方、甘利経済再生相は閣議後の会見で、現在の円安水準はプラス面が大きいとの認識を示した。さらに、今の円相場は経済へのマイナスに作用していないと付け加えた。過度な変動はファンダメンタルズからかけ離れるとも述べた。「甘利氏の発言は直接的には円相場に影響を及ぼさなかった」(金融機関)という。

<物別れとなったギリシャ協議へのユーロの反応>

16日のユーロ圏財務相会合で、ギリシャの支援延長をめぐる協議では、議長から提示された声明草案をギリシャが受け入れなかったため、早期に打ち切られた。ただ、20日に特別会合を開く可能性は残っている。

協議物別れが伝わると、ユーロは1.14ドル付近から1.13ドル前半まで売られたが、その直後に1.13ドル後半まで反発。東京市場では1.13ドル前半から半ばでの小動きに終始した。

「為替市場は多少のユーロ売りで反応したものの、基本は冷静だった。欧州の政治交渉において、この程度の議論先送りは日常茶飯事と言えるかもしれない」とSMBC日興証券、金融経済調査部・米国担当シニアエコノミストの丸山義正氏は言う。

一方、欧州中央銀行(ECB)は、18日にギリシャの銀行に対する緊急流動性支援(ELA)を維持するかどうか見直す。ELAによるギリシャの銀行に対する支援が断たれれば、ギリシャは3月中にも資金繰りに窮する可能性があるとみられる。

「既存プログラムの延長を受け入れ、資金繰りの急場を凌いで、本交渉に望みを託すのが、合理的な政治判断であり、ギリシャにとって最も損失が少ないだろう」と丸山氏はみている。

<東北地方の地震> 

気象庁によると、17日午前8時06分ごろ、東北地方で最大震度4を観測する地震があった。震源は三陸沖で、震源の深さは約10キロ、マグニチュード(M)は6.9と推定されている。

今回の地震で、岩手県に津波注意報が発令された。震度4は青森県や岩手県、宮城県、秋田県の4県で観測された。

ドル/円は、地震の報道を挟んで10銭程度円安に振れたが、その後は顕著な反応を示さなかった。  

<英ポンドは高値から小幅反落>

英ポンド<GBP=D4>は1.5377ドル付近。前日一時1.5440ドル付近まで上昇し、1月2日以来の高値を付けた。

英中銀金融政策委員会のウィール委員が、市場予想より早期に利上げを開始する必要があるとの見解を示したことが材料視された。

同委員は、中銀が2017年半ばまでにインフレ率は目標の2%を上回ると予想しており、これに合わせて金利を引き上げる必要が出るとの認識を示した。

英ポンド/円は182円付近。2月12日につけた5週間半ぶり高値184.17円から反落している。

        ドル/円<JPY=>  ユーロ/ドル<EUR=>  ユーロ/円<EURJPY=>

午後3時    118.50/52 1.1363/67 134.66/70 

正午現在    118.35/37 1.1351/55 134.35/39

午前9時現在  118.48/50 1.1330/34 134.41/45

LON午後3時 118.50/54 1.1410/12 135.21/25

(平田紀之)

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。