<このデマを蒸し返したいトランプ派の政治家らが一斉にツイート。それに呼応するアメリカ社会に潜む「トランス・パニック」とは?>

ミシェル・オバマ元大統領夫人に関する根拠のないデマがまたもやネット上で騒がれている。懲りもせずに偽情報を流しているのも、それをせっせと拡散しているのもMAGA共和党員、すなわちMake America Great Again(アメリカを再び偉大に)を合言葉にする熱狂的なドナルド・トランプ支持者だ。

デマの内容は、ミシェル・オバマは実は男性、もしくはトランスジェンダー女性で、「彼女」と結婚したオバマ元大統領は同性愛者だ、というもの。

このデマ、いつ生まれたかは不明だが、広くシェアされ始めたのはオバマ夫妻がホワイトハウスにいた時期だ。

それが最近になって蒸し返された。きっかけは、昨秋の米中間選挙でカリフォルニア州第43下院議員選挙区に共和党の指名候補として出馬し敗退した陰謀論者のオマー・ナバロのツイートだ。

「ミシェル・オバマが本当は男だと思う人はリツイートして」──ナバロは1月24日、自身のフォロワーにこう呼びかけた。リツイート数は今のところ160件余りだ。

J・リバーズの動画も再び出回る

ウェストバージニア州議会のデリック・エバンス元下院議員(共和党)も同じ日に、「ミシェル・オバマが本当は男だと思う人、いたら名乗り出て」とツイートした。

コメディアンで保守派コメンテーターのテレンス・K・ウィリアムズも申し合わせたようにこの日、「ミシェル男性説がどの程度広まっているかを検証するため」のアンケートをツイッターで実施した。

「ミシェル・オバマは男だと言われ続けているよね。なぜその噂が消えないと思う? それに、妊娠したときの写真が1枚もないのはなぜかな」と書いた上で、フォロワーに「この噂を信じるかどうか」をイエス・ノーで答えさせた。

米東部時間の24日夜までに3万5000人超がアンケートに参加、うち51.1%がイエス、23.4%がノー、「分からない」が25.5%だった。

毒舌で有名だったコメディエンヌの故ジョーン・リバーズが2014年に亡くなる少し前、路上で受けた突撃インタビューの動画もなぜかここに来て、また出回っている。

背景に「トランス・パニック」