Enas Alashray Elwely Elwelly Tala Ramadan Kanishka Singh
[カイロ/ドバイ/ワシントン 14日 ロイター] - トランプ米大統領は14日、イランの全港湾に対する海上封鎖を再開し、イランが交渉に復帰しない限り来週にも発電所や橋を攻撃すると警告した。米国によるさらなる軍事的圧力の強化となる。
米軍は同日、「ホルムズ海峡で商業船舶を攻撃するために使われているイランの能力を引き続き低下させるため」として、イランに追加攻撃を開始したと発表した。米当局者によると、イラン国内の軍事目標に対し追加攻撃を実施し、「新たに生じた脅威」を排除した。同当局者は追加攻撃は数回にとどまったと述べ、詳細については言及を避けた。
イランは先週、米国との対立が再び悪化したことを受け、ホルムズ海峡を再閉鎖したと表明し、先月合意した脆弱な停戦が一段と揺らいでいる。
トランプ氏は14日夜に放映されたFOXニュースのインタビューで「エネルギー関連の標的は最後に取っておくが、最終的には攻撃する」とし、「交渉のテーブルに着かない限り、来週は発電所、そして橋だ」と述べた。また、米交渉担当者がイラン側と接触し、取引を呼びかけたと明かした。
イラン軍は15日未明、ヨルダンにあるアズラク基地の米軍拠点にドローン(無人機)攻撃を行ったと述べた。米国防総省からのコメントは得られていない。イランのイスラム革命防衛隊は、バーレーンとクウェートの武器・貯蔵施設を標的にしたと発表した。
クウェート軍は防空システムがイランの無人機攻撃に対応していると発表、国営通信は火災が制圧されたと伝えた。ロイターはこれらの情報を直ちに確認できなかった。
ここ数日の緊張激化により、先月署名された覚書が戦争の恒久的停止につながるのかどうか、一段と疑念が強まっている。
国営メディアによると、イランの地方当局は14日夜、米国の砲弾が海峡に面したイランの都市バンダルアバス周辺の地点に着弾したと明かした。一方、イラン国営通信(IRNA)は、米軍が南部シリク付近を攻撃したと伝えた。
イランのガリババディ外務次官は先に、国営テレビとのインタビューで「米国が対イラン措置の強化や軍事行動、経済封鎖によってわれわれを交渉に引き戻せると考えているなら、それは間違いだ」と述べた。
米国はイランが過去1週間に商船7隻を攻撃し、乗組員約10人が死亡・負傷したか、行方不明になっているとした。
6月に解除されたイランの港湾および沿岸地域に対する海上封鎖は、14日2000GMT(日本時間15日午前5時)に再び発効した。トランプ氏は、同海峡はイラン以外の全ての船舶の通航に開かれていると述べた。米軍によると、現在20隻超の米海軍艦艇や数百機の軍用機が中東全域に展開している。
<「通航料」は撤回>
一方、トランプ氏は14日、ホルムズ海峡を通過する全ての貨物に20%の「通航料」を求める自身の提案について、湾岸諸国との貿易・投資協定で代替するとし、撤回する考えを示した。
交流サイト(SNS)「トゥルース・ソーシャル」への投稿で、米国に支払う20%の手数料について「中東の指導者らとの非常に実りある話し合いに基づき、湾岸諸国が米国と締結する貿易・投資協定に置き換えることを決定した」と表明した。
湾岸諸国による具体的な確約に触れなかったものの、「投資は莫大な規模になる」とし、同時に「湾岸諸国の将来にとって極めて有益なものになる」と述べた。
トランプ氏はその後、イラクのザイディ首相との共同会見で「誰もが手数料を課すことができるべきではない」とした上で、「通航料徴収という概念は好きではないが、ホルムズ海峡を全世界のために守るというのは公平ではない」と語った。
さらに、複数国からホルムズ海峡の通航料に代わり米国に投資したいという打診があったとし、湾岸諸国による米国への投資は良いことだと述べた。