命の危険と組織の規律。その板挟みの中で、警察官は常に緊張を強いられる。授業では繰り返し、そう言われた。いずれ現場に出る日が来れば、そこでも実感させられる。
警察官の心得は2つに要約できる。1つ、警察官は常に危険にさらされている。どんなに安全そうな状況も一瞬にして命取りになり得る。身を守るためなら何でもする準備を、一瞬たりと怠るな。
もう1つ、組織の決まりには絶対に従え。逸脱行為で組織のメンツをつぶせば、必ず干される。疑問の余地はない。停職、解雇、あるいは起訴。待ったなしだ。
ここまで言われると、私たちのような「予備」の生徒でさえ思ってしまう。ああ、警察官は誰にも守ってもらえないのだと。
現場に出たら逃げ場はないぞ、と教官は言っていた。前にいるのは敵意に満ちた人々で、みんな諸君を殺す機会をうかがっている。そして後ろには敵意むき出しの警察官僚がいて、いざとなれば平気で諸君を狼の群れに放り込む、と。
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