そんなときだからこそ、アメリカは友人を必要としている。そしてアメリカの友人たちもアメリカを必要としている。
バイデン政権下でアメリカが世界のリーダーシップを取り戻さなければ、中国が世界の覇権を握る可能性がある。それはヨーロッパやインド太平洋地域などのアメリカのパートナー諸国や同盟国にとって、心穏やかになれる見通しではない。
最近の中国の「オーストラリアいびり」がいい例だ。オーストラリア政府は今年4月、新型コロナの発生源について、国際的な調査を行うことを提唱した。これに激怒した中国政府は、オーストラリアに対して次々と貿易障壁を設置。11月には、「14項目の非難」をオーストラリアに突き付けて、「間違いを正す」ことを要求した。
ヨーロッパ諸国は、このエピソードにとりわけ注意を払うべきだ。世界は間もなく、「アメリカ・ファースト」に別れを告げることができる。だがそれが「チャイナ・ファースト」に取って代わられるだけなら元も子もない。ヨーロッパは目を覚まさなくてはいけない。これは21世紀に、「善意の」覇権国家と自由の約束を支える最後のチャンスなのだから。
<本誌2020年12月15日号掲載>
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