中国で電気自動車(EV)を手掛けるスタートアップ企業が、活気を取り戻している。原動力は米EV・大手テスラの好調ぶりだ。

中国では、テスラ車の滑らかなデザインと最先端技術への人気が高まっている。これに触発される形で、中国版テスラを夢見るスタートアップ企業の「第2陣」が今、資金調達や生産拡大、販売促進の動きを活発化させている。

中国におけるEVスタートアップの上海蔚来汽車(NIO)、小鵬汽車(Xpeng)、理想汽車(Li Auto)、威馬(WMモーター)の4社は今年、合計80億ドル以上の資金を調達した。

4社のライバル、愛馳汽車(Aiways)は新規株式公開(IPO)を計画している。26日開幕の北京モーターショーを前に、フー・シャン社長がロイターに語った。

フー氏の上場意欲に火を付けたのは、小鵬汽車と理想汽車による米国でのIPOがひとまず成功を収めたことだ。

上海で2017年に創業した愛馳汽車が、これまで調達したのは「100億元にとどまって」おり、プライベートエクイティ企業やその他の投資家から、もっと資金を確保する必要があるとフー氏は言う。

「IPOも計画に入っており、進めていく考えだ」とし、中国国内で上場する可能性が高いとも述べた。

中国のEV市場は、政府の「新エネルギー車(NEV)」購入補助制度に後押しされ、世界最速の急成長を遂げてきた。しかし、昨年は補助金の削減が始まり、その他のEV促進政策も骨抜きになったことで、EV販売ブームは失速した。

これにより、拜騰汽車(バイトン)や奇点汽車(Singulato)といったEVスタートアップは不振に陥り、上海蔚来汽車の先行きにも暗雲が漂った。

だが、テスラの株式時価総額が膨れ上がり、中国での販売が急増したことは、同国の「EVドリーム」の終わりにはまだ、ほど遠いことを示している。

中国の自動車専門家、マイク・ダン氏は「EVスタートアップの命運は、テスラ株の行方とともにある。春には川のごとく資金流入が復活した。テスラがけん引役となり、思ったより早く、各社が将来に向けて動きだしそうだ」と話した。

玄関を出たところ

LMCオートモティブによると、テスラの中国販売台数は今年1―8月、コロナ禍にもかかわらず前年同期に比べ3倍近くに増えて7万3658台となった。

一部の中国自動車メーカー幹部は、中国におけるテスラ車の位置付けをアップルの初代スマートフォン「iPhone(アイフォーン)1」に例える。まだ、非常に多くの技術進歩が起こりそうで、中国メーカーに希望をもたらしているという。

愛馳汽車のフー社長によると、中国でEV人気が復活した一因は、多くの新モデル車が搭載し始めたインテリジェントドライブ機能(運転支援機能)や、インターネットに接続するコネクテッドカー技術の魅力にある。

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