Miho Uranaka

[東京 6日 ロイター] - 公的年金を運用する年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)が6日に発表した2026年7─9月期(第2・四半期)の運用損益は5兆2533億円の赤字だった。国内外の金利上昇の影響で、前の期(4─6月期)の24兆0895億円からマイナスに転じた。片山さつき財務相がGPIFの国内投資を後押しすると発言した7月以降に注目されてきた資産配分は大きな変更がなかった。

7─9月期の収益率はマイナス1.65%。内田和人理事長は、不安定な中東情勢を受けた原油価格の再上昇やAI(人工知能)投資関連品目の価格上昇により「グローバルにインフレの上振れリスクが高まる環境となった」と説明した。これを受けて日米などの中央銀行がそれぞれ9月に利上げを実施したほか、拡張的な財政政策への見方なども重なり、国内外の国債金利は幅広い年限で上昇したという。

資産クラス別の収益率は、国内外の金利上昇(債券価格の下落)を受けて国内債券がマイナス1.80%、外国債券がマイナス6.52%だった。一方、国内株式はプラス3.71%。外国株式は自国通貨建てではプラスだったものの、円建てでは1.86%のマイナスだった。

自主運用を始めた2001年度からの累積収益額は215兆7669億円、収益率は年率プラス4.83%だった。2026年9月末時点の年金積立金全体の運用資産額は314兆3876億円。

GPIFの基本ポートフォリオは国内債券、外国債券、国内株式、外国株式をそれぞれ25%としている。9月末時点の保有比率は国内債券が26.49%、外国債券24.05%、国内株式24.80%、外国株式24.67%。国内債券には、厚生労働省が年金給付に備えて年金特別会計で管理する資金も含まれる。年金給付は原則として偶数月に行われ、9月末は10月の給付支払い前に当たり年金特会の残高が膨らみやすい。このため、保有率が基本の水準から乖離しているように見えるが、 積立金の5.4兆円を加味すると25.23%となりGPIFが定める指針の範囲内に収まっている。

国内金利の上昇を受け、政府内では、GPIFの基本ポートフォリオそのものの見直しだけでなく、資産構成の乖離許容幅の活用を巡る議論も出る中、運用資産が300兆円規模に上るだけに、市場関係者の間では今後の資産配分の行方に注目が集まっている。

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