Philip Blenkinsop
[ブリュッセル 4日 ロイター] - 欧州連合(EU)欧州議会の環境委員会は4日、2035年までに全ての新車を、走行中に排ガスを出さないゼロエミッション車に切り替える目標を緩和する案を可決した。乗用車から排出する二酸化炭素(CO2)を21年比で87.5%減らし、EU域内で生産された低炭素鋼を使用する効果として削減率に7.5%上乗せし、実質的に合計で95%削減する内容だ。
欧州議会は今年12月の本会議で、今回の措置を含めた自動車関連法案を採決する予定だ。これを踏まえ、実施に向けてEU理事会と交渉することになる。
EUは当初、35年までに内燃機関車の新車販売を終了する方針だった。しかし、産業界からの圧力を受け、欧州委員会は35年までにCO2を21年比で90%減らし、残る10%は低炭素鋼や代替燃料の使用によって相殺することを昨年提案した。
これに対し、環境委員会で主要3政党は87.5%削減案を支持していた。小型または高効率の電気自動車(EV)は「スーパークレジット」の対象となり、これを活用すれば自動車メーカーが目標を達成することが容易になる。
欧州議会で最大会派の欧州人民党は、内燃機関車の禁止を撤回させたことは自動車産業の大きな勝利になったとコメントした。
環境保護団体トランスポート・アンド・エンバイロメント(T&E)は、今回の可決は誤った方向への一歩だと批判。バイオ燃料を動力源とする自動車を認めることは電動化に必要な投資を低減させ、EUの自動車産業が中国に対抗できる能力を損なうとの見解を示した。