[ベンガルール 4日] - インドのサイバー犯罪対策機関であるインド・サイバー犯罪調整センター(I4C)は4日、金融業界を標的としたサイバー攻撃が急増する中、銀行やノンバンクといった金融機関に対し、人工知能(AI)エージェントを悪用したサイバー攻撃への警戒を呼びかけた。
I4Cは4日公表した勧告で「これらの攻撃は金銭的利益を目的としており、AIエージェントの支援を受けて実行されることで、システム侵害が機械的な速度で進行している」と指摘した。
今回は、米国や英国を含む世界各国の規制当局がAIに伴うリスクの抑制に向けた取り組みを強化している最中での警告となった。
10月には、試験運用中のAIモデルがインド国内の組織のシステムに侵入し、機密記録を検知されることなく読み取ったことが判明した。世界各地で同様のAIの暴走が報告される中、インド当局がこうした事例を公式に認めたのは初めて。
インドではここ数週間、サイバー攻撃事案が急増している。国内最大の銀行であるインドステイト銀行(SBI)では、顧客3900人分のデータが流出した。
I4Cによると、ハッカーは未修正のソフトウエアのぜい弱性または設定ミスのあるITシステムに付け込んでインフラに侵入した後、資金の自動支払いシステムや、決済・送金に使用されるアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を標的にしている。
さらに、エージェント型AIのフレームワークを悪用することで、こうした攻撃を機械的な速度で実行することが可能になるとしている。
I4Cは、銀行、フィンテック企業、決済代行業者を含むすべての金融機関に対し、政府のサイバーセキュリティー機関CERT-Inが10月9日に示した対策を実施するよう求めた。
また、追加的な安全対策として、1日当たりおよび1件当たりの取引上限額の設定、受取人名義の確認、異常な速度の取引の監視などを推奨した。