[ロンドン 3日 ロイター] - 世界のヘッジファンドの10月運用実績はマイナスとなった。人工知能(AI)を巡る先行き懸念などからハイテク株が暴落し、主要株価指数のパフォーマンスを下回ったのが響いた。

・JPモルガンは10月1―29日に世界のヘッジファンドの運用実績がマイナス2.6%になったと推計。月末を含めた10月全体ではマイナス3.5%弱になる見通しだ。

・JPモルガンは顧客向けのレポートで「10月はほとんどのヘッジファンドが忘れたいと思うような月だっただろう」と言及。原因について「大部分はAI・ハイテク分野に起因しており、信用懸念や低調な決算を踏まえると、この流れを食い止められていない」とし、「米国や欧州の主要株価指数は10月におおむね横ばいまたは上昇したため、ヘッジファンドの苦境が際立っている」と分析した。

・ハイテク銘柄を組み入れているナスダック100指数は10月に6.6%下落し、月間の下落率としては18カ月ぶりの大きさとなった。第3・四半期の企業決算が期待外れだったことが要因。

・LSEGのデータによると、米グーグルの親会社アルファベット の株価は10月に19%近く、半導体メーカーのインテルは45%それぞれ下落した。ともに月間下落率としては過去最大となった。

・対照的にS&P総合500種の下落率は0.5%にとどまり、STOXX欧州600種指数は1.8%上昇した。

・ゴールドマン・サックスによると、10月はあらゆるヘッジファンド戦略が打撃を受けた。市場のトレンドに乗ってアルゴリズムで取引するシステマティック型ロング・ショート・ヘッジファンドの運用実績はマイナス3.6%となった。

・個別銘柄を選定するファンダメンタルズ型ロング・ショート戦略はマイナス3.5%。ゴールドマンによると、2016年の集計開始後でシステマティック型、ファンダメンタルズ型ともに月間で3%を超える下落率となったのは初めて。

・フランスのソシエテ・ジェネラルは、市場のトレンドに乗るトレンドフォロー型戦略で10月は債券のショートポジションと、株式のロングポジションの下落が最も大きかったと指摘。「反転局面では、反応の遅い戦略が最も大きな打撃を受けた一方、反応の速い戦略はポジションを積極的に縮小した恩恵を受けた」と説明した。

・ハイテク株の暴落を受け、投資家は国債の購入に走った。価格とは逆の動きをする米国債10年物利回り は10月に36ベーシスポイント下げ、低下幅としては23年12月以来、2年10カ月ぶりの大きさとなった。

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