Lucy Craymer

[ウェリントン 4日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が4日発表した第3・四半期の失業率は5.7%に上昇し、2015年以来の高水準となった。総選挙の主要な争点となっている経済や物価の圧力が浮き彫りとなり、続投を目指すラクソン首相にとって一層厳しい状況となった。

ラクソン氏率いる中道右派・国民党を中心とする連立政権に対しては、政府の政策が成長を押し上げ、生活費負担を軽減できることを示すよう圧力が強まっている。接戦が見込まれる7日の総選挙を前に、今週公表されたイプソスの世論調査では、インフレと生活費が有権者の最大の懸念に挙げられた。

就業者数は前期比0.1%減少した。ロイターがまとめたエコノミスト予想は、失業率が5.5%、就業者数が0.4%増だった。中央銀行も失業率を5.5%と予想していた。労働参加率は70.4%と、予想の70.7%をやや下回った。

賃金の伸びは鈍化した。残業代を除く民間部門の労働コスト指数(LCI)は前期比0.4%上昇し、前期の0.7%上昇から減速。前年同期比では2.0%上昇と、第2・四半期の2.1%上昇から鈍化した。

統計発表後、NZドルは一時下落したが、その後はほぼ変わらずの0.5592米ドルで推移した。2年物スワップ金利は6ベーシスポイント(bp)低下し、3.7815%となった。

野党・労働党のエドモンズ財政担当報道官は、今回の統計について「ラクソン氏の経済運営に対する厳しい審判だ」と述べた。

一方、国民党議員のウィリス財務相は、統計は不確実性が経済に及ぼす影響と、現政権の計画を堅持する必要性を示していると述べた。

今回の統計を受け、中銀が利上げを再開する必要性は薄れる可能性がある。

NZ準備銀行(中銀)は先週、過去2回の利上げの影響を見極めたいとして、政策金利を予想に反して2.75%に据え置いた。ただ、追加利上げの可能性は引き続き高いと示唆した。

キウイバンクのエコノミストらはリポートで、中銀の政策金利据え置きの判断はますます妥当性を増しているとの見方を示した。「弱い労働市場は物価上昇を抑制する役割を果たす。まさに今、その効果が表れている」と指摘。この状況が続く限り「利上げは必要ない」と述べた。

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