[シドニー 3日 ロイター] - オーストラリア準備銀行(中央銀行、RBA)は3日、四半期金融政策報告を発表し、インフレ見通しを大幅に上方修正した。世界的に原油価格が高止まりし、国内経済が広い範囲でコスト圧力に直面する中、リスクは依然として上振れ方向に傾いていると警告した。
RBAは、第3・四半期に3.9%だった総合インフレ率が、世界的な原油価格の急騰を受けて第4・四半期に4.5%に加速すると予想した。その後は27年末までに2.7%に鈍化し、目標レンジの2─3%に戻ると予測した。
RBAが注視する基調的なインフレ指標であるトリム平均値は、第4・四半期が3.6%で、27年末までに2.9%に低下すると予測した。
これらの予測は、4.6%の政策金利(キャッシュレート)が27年半ばまでに少なくとも0.25%ポイント引き上げられ、28年を通じてその水準が維持されるという技術的な前提に基づいている。RBAはこの日、政策金利を0.25%ポイント引き上げ18年ぶりの高水準となる4.85%とした。
労働市場は軟化を想定。9月が4.7%だった失業率は、27年末までに4.9%、28年末までに5.1%に上昇すると予測した。
RBAは、インフレを加速させない失業率(NAIRU)の推計値も4.75%に引き上げた。インフレ率を目標の範囲に保つには、より高い失業率が必要になることを示している。
経済成長率は、26年末までにトレンドを下回る1.6%に減速すると予想した。データセンター向けの企業投資ブームと引き続き堅調な住宅投資を踏まえ、前回予測の1.4%から小幅に上方修正した。その先は金利上昇が住宅投資の重しとなり、成長率は27年末までに1.3%と低い水準に減速すると予測した。
四半期報告は、今年の一連の利上げにより金融環境は引き締め的になったとしたが、どの程度引き締まったかは不確実だとした。
「国内のインフレ見通しに対するリスクは8月時点と比べて均衡がとれてきているが、依然として上振れ方向に傾いている」とした。
個人消費が減速し、失業率が4.7%に上昇したにもかかわらず、経済の余剰能力は従来の想定より小さいとの見方を示した。
「経済と労働市場の供給能力の制約は従来の判断よりもやや厳しく、賃金とインフレの圧力を一段と強めている」とした。