[北京 31日 ロイター] - 中国国家統計局が31日発表した10月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.3に低下し、景気拡大と縮小の分岐点となる50を下回った。製造業活動が縮小したのは過去4カ月で3度目。国内の財需要の低迷と輸出の弱まりの兆しが重しとなった。
ロイターがまとめた市場予想の50.0を下回った。9月は50.1だった。
製造業活動が弱まったのは、9月に前倒しされていた海外からのクリスマス関連受注が10月になって落ち着いたため。国慶節の大型連休中に増加した個人消費も、連休明けには勢いを失い、長期の低迷状態に戻ったことが響いた。
中国物流購買連合会のアナリスト張立群氏は「需要不足が景気への下押し圧力を強めている」と指摘。政策当局はこの問題を深刻に受け止め、できるだけ早く対策を強化すべきだと述べた。
新規受注指数と新規輸出受注指数はいずれも縮小圏にとどまった。生産と購買活動も拡大から縮小に転じた。
ピンポイント・アセット・マネジメントのチーフエコノミスト張智威氏は、2027年に外需が弱まれば「中国は内需を押し上げるため、より大規模な政策支援が必要になる」と述べた。
東呉証券のチーフエコノミスト、ルー・ジャー氏は「家計の信頼感を支え、心理を安定させるため」、住宅ローン利払いへの補助拡充が必要だとした。また、利払いへの補助を投資事業にも広げれば、採算の見込める固定資産投資案件が不足している現状の緩和につながるとの見方を示した。
サービス業と建設業を対象とする非製造業PMIも49.7と、9月の50.2から低下した。
PMIは、新規受注や生産、雇用などの状況が前月と比べて改善したか、悪化したか、変わらなかったかについて、購買担当者の回答を基に算出する。50を上回ると活動の拡大、下回ると縮小を示す。
製造業の一部業種は好調だった。鉄道、造船、航空宇宙機器やコンピューター・通信・電子機器の製造業では、生産指数と新規受注指数がいずれも53.0以上となった。
特に人工知能(AI)関連企業は大幅な増益を報告している。AIデータセンターでサーバーとスイッチを接続する高速光モジュールを製造する中際旭創(ジョンジー・イノライト)は、第3・四半期の純利益が約3倍となった。
一方、国内市場の低迷とコスト上昇は、多くの従来型の製造業や不動産関連企業の重しとなっている。オーダーメード家具メーカーの欧派家居(オッペイン・ホーム)は、同期の純利益が80%減少した。
ただ、中国経済は第3・四半期の成長率が4.5%と、4─6月期の4.3%から持ち直したことから、追加の景気刺激策なしでも年間4.5─5.0%の成長目標を達成する見通しだ。