Lucy Craymer

[オークランド 28日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)準備銀行(中央銀行)は28日、政策金利のオフィシャルキャッシュレート(OCR)を予想外に2.75%に据え置いた。決定は僅差だった。一方、経済見通し次第で金融引き締めが必要になる可能性が高いとの認識で一致したと説明した。

ロイター調査では、エコノミスト27人中22人が25ベーシスポイント(bp)の利上げを予想していた。

決定を受け、NZドルは0.5676米ドルから0.5590米ドルに急落。2年物スワップ金利は4.1109%から3.9497%に低下した。

ウェストパックは、市場が利上げの可能性を70%以上織り込んでいたにもかかわらず金利が据え置かれたのは、新型コロナ大流行期を除けば今回が初めてだと述べた。

NZ中銀は、インフレ率が目標レンジの1─3%を上回っていることへの懸念から、直近2会合で政策金利を引き上げていた。ただ、政策金利は2024年8月時点のピーク(5.5%)を依然大幅に下回っている。景気低迷とインフレ鈍化を受け、中銀が急速な利下げに踏み切ったためだ。

据え置きの決定は僅差で、ブレマン総裁を含む委員4人が据え置きに投票し、3人が利上げを支持した。

中銀は声明で「委員全員がインフレの全般的な見通しで一致した。ただ、さまざまなリスクをどの程度重視するかや、金融政策で対応する時期については意見が分かれた」と説明した。

今回の決定は、接戦となっている総選挙の10日前に行われた。経済とインフレの見通しは引き続き有権者にとって重要な争点となっている。

中銀は議事要旨で「委員会は、生産、雇用、金利、為替相場の不必要な変動を避けつつ、中期的にインフレ率を目標レンジの中央値である2%に持続的に戻すことに注力している」とした。

<経済情勢にばらつき>

NZ経済は2025年後半に持ち直したが、米国とイスラエルによる対イラン戦争で燃料価格が急騰したため、26年第2・四半期には回復が停滞した。中銀は、経済情勢には引き続きばらつきがあるとの認識を示した。

議事要旨によると、金利据え置きに投票した委員らは、直近2回の利上げの影響や経済動向を評価するため、さらなる時間を確保したいと考えていた。

利上げを支持した委員らは、今すぐ行動を起こすことで、持続的なインフレ圧力を防ぎ、将来的にさらなる措置を講じる必要が生じるリスクを軽減できると主張した。

ムーディーズ・アナリティクスのエコノミスト、サニー・グエン氏は、金利据え置きは中銀が後れを取るリスクを高めると指摘。「12月利上げのハードルが上がった。燃料価格が高止まりし、インフレ期待がさらに高まれば、中銀はその時点で利上げを余儀なくされる可能性があり、その際は、もし今日行動していた場合よりも大幅な利上げが必要になるかもしれない」と述べた。

経済予測の全容は公表しなかったが、世界情勢がNZの短期的なインフレ圧力を強めており、第4・四半期のインフレ率は前年同期比4.4%に上昇するとの見通しを示した。

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