Miho Uranaka
[東京 28日 ロイター] - 三井住友信託銀行は、漫画アプリを手掛けるコミスマ(東京都千代田区)と傘下のアニメ制作会社Qzil.la(クジラ)と共同で、アニメ制作プロジェクトを投資対象とするファンドの設立に向け基本合意書を締結した。三井住友によると、ファンド規模は最大100億円程度を想定し、国内の事業会社や機関投資家を中心に出資を募るほか、将来は海外機関投資家や個人投資家にも広げる。
ファンドはアニメビジネスへの参画を希望する個人・機関投資家に投資機会を提供すると同時に、アニメ制作に携わる企業の資金調達手段を広げる狙いがある。アニメ業界では、制作費の高騰で資金需要が拡大する中、「製作委員会」方式を中心とする従来の資金調達には限界も指摘されており、業界外からの資金呼び込みが課題となっていた。
コミスマが運営する漫画・小説投稿プラットフォーム「GANMA!」を通じて創出してきた知的財産(IP)を活用し、アニメ化や海外展開につなげる。クジラは制作面で中核的な役割を担う。ファンドを通じ、コミスマとクジラが持つIP創出力や制作ネットワークと、三井住友信託のファンドアレンジメント機能や投資家ネットワークを組み合わせる。
日本のアニメ市場は、拡大基調が続いている。日本動画協会によると、2024年の広義の市場規模は前年比14.8%増の3.8兆円と、過去最高を記録した。海外市場が成長をけん引した。政府もコンテンツ産業を成長分野と位置付けており、33年までに日本発コンテンツの海外売上高を24年比で3倍超の20兆円に、そのうちアニメは約3倍の6兆円に、それぞれ引き上げる目標を掲げている。