※トランプ大統領の再就任で、アメリカはどこへ向かうのか。連載「トランプのアメリカはどこへ向かう」では、11月の中間選挙をはじめ、国内政治から経済、外交・安全保障まで、トランプ政権の動向と世界や日本への影響を読み解きます。
政治は全てローカル。アメリカでは選挙のたびに聞かされる言葉だ。1980年代に共和党レーガン政権とわたり合ったトーマス(ティップ)・オニール下院議長(民主党)の至言とされるが、今年ばかりは様子が違う。過去3回の大統領選挙で、勝っても負けても主役を張ってきたドナルド・トランプは、今度の中間選挙でも主役の座を譲らない。まさに全国レベルで彼の信任を問う選挙。そんな感じがする。
言うまでもないが、中間選挙で政権与党が議席を減らすのは世の常だ。しかも大統領トランプの「不支持率」は10月初旬の時点で68%という記録的な水準にあり、大方の専門家は下院で民主党が多数派に転じ、上院でも逆転のチャンスがあるとみている。
ただし共和党が州議会を制している州では、ゲリマンダー(議会多数派による恣意的な選挙区の区割り変更)が横行しており、これだけで16~23議席の構造的アドバンテージが共和党にある。
以下では注目度の高い上院・下院の激戦区の情勢を見ていきたい。もちろん選挙戦はローカルだが、有権者の主たる関心はどこでも同じ。ドナルド・トランプという男、止まらないインフレ、そしてアメリカ民主主義の未来だ。