Lucy Craymer
[ウェリントン 22日 ロイター] - ニュージーランド(NZ)統計局が22日発表した第3・四半期の消費者物価指数(CPI)上昇率は前年同期比3.7%に鈍化し、市場予想を下回った。ただ、NZ準備銀行(中央銀行)の目標レンジ上限を引き続き上回り、来週の利上げ観測が強まった。
前期比では0.7%上昇した。
ロイターがまとめたエコノミスト予想は、前年同期比3.8%上昇、前期比0.8%上昇だった。
NZ中銀は、中期的な年間インフレ率の目標を1─3%としている。
CPIが予想を下回ったことを受け、NZドルは0.5692米ドルに下落した。
統計局によると、インフレへの寄与が最も大きかったのはガソリン価格だった。第2・四半期からは値下がりしたものの、物価を押し上げた。住宅建設費も上昇した。
接戦となっている11月7日の総選挙を前に、インフレが主要な争点となっている。景気低迷と歴史的な高インフレに不満を募らせる有権者が負担軽減を求める中、各政党はさまざまな政策対応を打ち出している。
今回のCPIは中銀予想の前年同期比3.9%上昇も下回った。来週の金融政策見直しを前に発表される最後の主要経済指標となる。
中銀はインフレ率を目標レンジの中央値に戻すため、今年に入り2回利上げし、政策金利は2.75%となっている。
市場は現在、来週の追加利上げの確率を98%織り込み、2027年2月末までの計50ベーシスポイント(bp)の利上げを完全に織り込んでいる。
ウエストパックNZのシニアエコノミスト、サティシュ・ランチョッド氏は、今回の結果は中銀予想を下回ったものの、コアインフレが根強いことから中銀は来週の政策見直しに向けて慎重な検討を迫られるだろうと指摘。「市場の織り込みや見方は10月の利上げで一致してきた。金融政策委員会(MPC)も、それを最も抵抗の少ない選択肢と見なすのではないか」と語った。
非貿易財のインフレ率は前年比3.3%と、第2・四半期の3.4%から鈍化した。一方、第3・四半期の貿易財のインフレ率は4.3%だった。
燃料価格が再び上昇しているため、エコノミストは第4・四半期にインフレ率が再加速すると予想している。
ASB銀行は年末までにインフレ率が4.5%に上昇すると予想。リポートで、27年のインフレ率の推移も、中銀が9月に示した予測を「かなり上回りそうだ」と指摘した。