トランプ米大統領は9月に、自身の盟友でもあるサウジアラビアの実質的な支配者ムハンマド皇太子の要請を2度も突っぱねた。ムハンマドは自国の石油施設などに攻撃を繰り返すイエメンの親イラン武装勢力フーシ派に報復するため、トランプに軍事支援を求めたのだ。

10月初めにサウジアラビアがイエメン政府軍と共にフーシ派に対する大規模な軍事作戦を開始すると、フーシ派のサウジアラビア攻撃はさらに激化。10月10日には首都リヤドのキング・ハリド国際空港がミサイルやドローンによる攻撃を受けた。この攻撃ではアメリカ人の死者も出た。

これを受けてトランプは、米軍がサウジアラビアのフーシ派攻撃に加わる「可能性はある」と述べ、「検討するつもりだ」と付け加えた。トランプはどんな決断を下すのか。考えられるのは次の3つのシナリオだ。

第1は、引き続きイエメンへの直接的な関与を避け、イラン対応に集中するというもの。9月時点で、トランプはサウジアラビアへの支援を情報提供のみにとどめた。アメリカが介入しないと分かると、フーシ派は在オマーンの米大使館を通じてバベルマンデブ海峡の航行の安全を保証すると伝えた。

ホルムズ海峡に代わる海上輸送の要衝であるこの海峡で、フーシ派が妨害するのはサウジアラビアの船舶の通航だけだというのだ。

もっとも、アメリカ人が殺されてもトランプがイエメンに介入しないとなると、フーシ派がこれまで以上に大胆になり、サウジアラビア攻撃を激化させる危険性は否めない。

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