<為替> ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して下落した。米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測の後退に加え、AI(人工知能)関連銘柄主導の株安への懸念が引き続き重しになっている。 米国では今週発表された9月の米消費者物価指数(CPI)と9月の卸売物価指数(PPI)をが予想を上回って伸びたことなどで、一時的に利上げ観測が再燃。ただその後、FRB当局者の発言で追加利上げを急がない姿勢が示されたことで、ドル相場に対する支援材料も薄れていた。 今週はこのほか、AI関連銘柄が大幅に下落。AI関連銘柄やサプライチェーン全体に資金を投じてきた投資家の間でデータセンター運営企業が債務返済に必要な利益を十分なタイミングで確保できるのか疑念が広がっていることが背景にあり、影響はドル相場にも波及している。 ウォーシュFRB議長はバンコクで開かれた国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会で行った講演で、米経済の力強さについて楽観的な見方を示すとともに、エネルギーショックが続きインフレ抑制に向けた金融引き締めが行われる中でも、世界経済が持ちこたえていることに驚きを表明。FRBの金融政策については「予断を持たない」と述べるにとどめ、追加利上げの可能性について手掛かりは示さなかった。 CMEフェドウオッチによると、今月の会合で金利据え置きが決定される確率は83%。1カ月前の49%から大きく上昇した。 終盤の取引で、ドル/円は0.08%安の1ドル=158.11円。日銀の植田和男総裁は16日、基調的な物価上昇率について、2%に「かなり近づいている」と指摘する一方で、2%目標に到達したかの判断は29日からの金融政策決定会合で「政策委員の間でしっかり議論して結論を出したい」と述べるにとどめた。 ユーロ/ドルは0.08%高の1.1227ドル。 主要6通貨に対するドル指数は0.17%安の101.87。
NY外為市場:[USD/J]
<債券> 指標となる10年債利回りが週間ベースで1年超ぶりの低下幅となる見通しとなった。足元の経済指標を見極める動きが見られる中、市場では米連邦準備理事会(FRB)の次回利上げは12月まで見送られるとの見方が強まっている。 午後の取引で10年債利回りは横ばいの5.087%。一時、5.1334%まで上昇していた。ただ、週間ベースでは、2025年8月1日終了週以来の低下幅となる見通しとなった。 この日発表の経済指標では、9月の米輸入物価指数は前年比で8.1%上昇と、2022年7月以来の大幅な伸びとなった。中東紛争が続く中、インフレ圧力が高まっていることを改めて示唆した。 FRBのウォーシュ議長は16日、バンコクで開かれた国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会で、金利決定については「予断を持たない」と表明。今月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利上げするか、据え置くかについては手掛かりを示さなかった。 市場ではFRBが10月27─28日のFOMCで金利を据え置くとの見方が一段と強まり、LSEGのデータによると、市場が織り込む据え置きの確率は約83%、12月の利上げ確率は約88%となった。 2年債利回りは3.2bp低下の4.719%。一時、4.783%まで上昇していた。 30年債利回りは0.5bp上昇の5.433%。一時、5.464%を付けていた。 2年債と10年債の利回り格差は36.6bp。 物価連動国債(TIPS)と通常の国債の利回り差で期待インフレを示すブレーク・イーブン・インフレ率(BEI)は、10年物が2.347%となった。
米金融・債券市場:[US/BJ]
<株式> 反落して取引を終えた。人工知能(AI)向けクラウドサービス大手コアウィーブやブロードコムなどAI関連のハイテク株が再び売られたほか、原油価格の急伸も重しとなった。 エヌビディアが出資するコアウィーブは12%下落。直近5営業日の下げ幅は約25%となった。同社の社債は今週、大きく売り込まれ、利回りは15%を超えた。 ブロードコムは4.5%下落。フィラデルフィア半導体指数は3.8%安となり、2008年以来となる8営業日続落となった。 ナスダック総合は週前半からの下落幅を拡大した。多額の債務を抱えるAIインフラ企業が、借り入れコストの上昇が見込まれる中、債務返済に見合うだけの利益を期日までに計上できないのではないかとの懸念が圧迫した。 S&P総合500種の主要11業種のうち6つが上昇。エネルギーが2.47%上昇でトップ、公益事業が1.4%上昇と続いた。 その他の個別銘柄では、電気自動車(EV)大手テスラは3.1%下落。同社は、ロケットのような推進装置(スラスター)を搭載した新デザインのスポーツカー「ロードスター」を公開し、2028年に生産を開始すると発表した。 動画配信大手ネットフリックスは2.8%下落。同社は、最高コンテンツ責任者として元ディズニー幹部のピーター・ライス氏を起用すると発表した。 来週からは第3・四半期決算シーズンが本格化し、テスラ、メタ・プラットフォームズ、プロクター・アンド・ギャンブルなどが決算を控える。LSEGのデータによると、アナリストは四半期利益がAI関連の大型株にけん引され、平均で30%超急増すると予想している。 S&P総合500種では値下がり銘柄数と値上がり銘柄数がほぼ拮抗した。 米取引所の合算出来高は186億株。直近20営業日の平均は177億株。
米国株式市場:[.NJP]
<金先物> 米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測が強まる中、金相場は小動きとなり、週間では下落の見通しとなった。中心限月12月物の清算値は0.3%高の1オンス=4181.10ドル。金現物は、米東部時間午後2時7分(日本時間17日午前3時7分)時点で0.1%安の1オンス=4165.12ドル。週間では0.7%下落した。
米卸売物価指数(PPI)と消費者物価指数(CPI)が予想を上回る伸びを示したことで、FRBによる年内追加利上げの可能性が意識されている。FRBのウォーシュ議長は米経済の強さに楽観的な見方を示したものの、利上げ方針については明言しなかった。市場では今月の利上げは見送られるとの見方が大勢だが、12月の利上げ確率は90%とされている。
NY貴金属:[GOL/XJ]
<米原油先物> 大幅高となり、北海ブレントが一時1バレル=110ドルと5月以来の高値を付けた。中東情勢の緊迫化で供給が一段と逼迫するとの懸念が広がったほか、ロシアからの世界市場向けディーゼル燃料の供給能力に不透明感が強まったことが背景。 清算値は、北海ブレント先物が3.94ドル(3.7%)高の109.86ドルで、5月19日以来の高値。米WTI先物は3.44ドル(3.5%)高の101.41ドルで、9月17日以来の高値となった。 今週に入ってブレントは4.9%、WTIは10.4%、それぞれ上昇した。
NYMEXエネルギー:[CR/USJ]
ドル/円 NY終値 157.99/15
8.04
始値 157.89
高値 158.33
安値 157.7
ユーロ/ドル NY終値 1.1239/1.
1240
始値 1.1258
高値 1.1261
安値 1.1213
米東部時間
30年債(指標銘柄) 17時05分 95*17.50 5.4275%
前営業日終値 95*17.50 5.4280%
10年債(指標銘柄) 17時05分 96*16.00 5.0811%
前営業日終値 96*14.50 5.0870%
5年債(指標銘柄) 17時05分 100*17.00 4.8772%
前営業日終値 100*14.25 4.8970%
2年債(指標銘柄) 17時05分 100*02.00 4.7146%
前営業日終値 99*31.88 4.7510%
終値 前日比 %
ダウ工業株30種 52002.41 -175.28 -0.34
前営業日終値 52177.69
ナスダック総合 26140.03 -572.99 -2.15
前営業日終値 26713.03
S&P総合500種 7659.44 -84.62 -1.09
前営業日終値 7744.06
COMEX金 12月限 4181.1 +11.0
前営業日終値 4170.1
COMEX銀 12月限 5730.5 +14.9
前営業日終値 5715.6
北海ブレント 12月限 109.86 +3.94
前営業日終値 105.92
米WTI先物 11月限 101.41 +3.44
前営業日終値 97.97
CRB商品指数 419.8317 +2.3445
前営業日終値 417.4872