[ニューヨーク 16日 ロイター] - ニューヨーク外為市場では、ドルが円やユーロなどの主要通貨に対して下落した。米連邦準備理事会(FRB)の追加利上げ観測の後退に加え、AI(人工知能)関連銘柄主導の株安への懸念が引き続き重しになっている。

米国では今週発表された9月の米消費者物価指数(CPI)と9月の卸売物価指数(PPI)をが予想を上回って伸びたことなどで、一時的に利上げ観測が再燃。ただその後、FRB当局者の発言で追加利上げを急がない姿勢が示されたことで、ドル相場に対する支援材料も薄れていた。

今週はこのほか、AI関連銘柄が大幅に下落。AI関連銘柄やサプライチェーン全体に資金を投じてきた投資家の間でデータセンター運営企業が債務返済に必要な利益を十分なタイミングで確保できるのか疑念が広がっていることが背景にあり、影響はドル相場にも波及している。

ストーンXのグローバル市場調査責任者、マット・ウェラー氏は「今週、最も興味深いと感じたのはドル相場がAI関連取引と極めて密接に連動したことだった」と指摘。「通常なら、ハイテク株が売られれば安全資産としてドルが買われる展開が予想される。実際、債券市場ではそうした安全資産買いの動きが一部見られたが、ドルはむしろ売られた」と述べた。

ウォーシュFRB議長はバンコクで開かれた国際通貨基金(IMF)・世界銀行年次総会で行った講演で、米経済の力強さについて楽観的な見方を示すとともに、エネルギーショックが続きインフレ抑制に向けた金融引き締めが行われる中でも、世界経済が持ちこたえていることに驚きを表明。FRBの金融政策については「予断を持たない」と述べるにとどめ、追加利上げの可能性について手掛かりは示さなかった。

BNY(ニューヨーク)の米州担当マクロストラテジスト、ジョン・ベリス氏は「27─28日の連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げについて、FOMC内で特に理事の間で十分な支持があるとは思えない」と指摘。「12月の次回会合については結論はまだ出ていない。それまでに多くのことが起こり得る」と述べた。

CMEフェドウオッチによると、今月の会合で金利据え置きが決定される確率は83%。1カ月前の49%から大きく上昇した。

終盤の取引で、ドル/円は0.08%安の1ドル=158.11円。日銀の植田和男総裁は16日、基調的な物価上昇率について、2%に「かなり近づいている」と指摘する一方で、2%目標に到達したかの判断は29日からの金融政策決定会合で「政策委員の間でしっかり議論して結論を出したい」と述べるにとどめた。

ユーロ/ドルは0.08%高の1.1227ドル。

主要6通貨に対するドル指数は0.17%安の101.87。

ドル/円 NY午後3時 158.04/158.08

始値 157.89

高値 158.33

安値 157.70

ユーロ/ドル NY午後3時 1.1232/1.1234

始値 1.1258

高値 1.1261

安値 1.1213

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