自分が不機嫌なときでも、愛するペットに嫌な気分を伝えたくない──愛情深い飼い主ならそう思うもの。だが、いかに冷静に、普段どおりに振る舞っても、動物は飼い主の微妙な変化に反応する可能性がある。
特に犬は、周囲の人間から絶えず情報を受け取っている。表情や身ぶり、動き、呼吸、声の変化に加え、匂いの変化まで察知できると、犬の行動研究の専門家ショーナ・バスケットは本誌に語った。
「声を落ち着かせれば、自分のストレスは伝わらないと思うかもしれないけど、そうはいかない」とバスケットは言う。「人間の生理的な変化が、本心をあらわにしてしまう」
飼い主の変化を察知した犬は、いつもと違う行動に出るかもしれない。やたら甘えたり、落ち着きがなくなったり、怯えたり、時には扱いにくくなることさえある。
獣医師のマチュー・グラスマンは、自身の診察室でそうした場面を見てきた。グラスマンによれば、特に強いストレスや不安を感じている飼い主に連れて来られた犬は、非常に怖がりだったり、攻撃的だったり、扱いにくいことがある。
ところが飼い主から離し、犬だけを診察室に連れて行くと、目に見えて落ち着き、「まるで別の犬」のようになることもある。犬は飼い主の不安やその他の感情に反応することが多いとグラスマンは考えている。
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