[ロンドン 14日 ロイター] - 世界の金融リスクを監視する金融安定理事会(FSB)の業務を検証した作業部会は14日、報告書を公表した。FSBは新たに取り組む優先課題をより厳選し、国境や業態をまたぐ、真にシステミックな脆弱性に焦点を絞るべきだと提言した。
今回の検証はFSBの政策立案、文書作成、公表の手法自体が、政策の実施を妨げていないかを調べるために委託された。米連邦準備理事会(FRB)で金融監督担当副議長を務めたクオールズ元FSB議長が率いる作業部会が実施した。2025年には、FSBの勧告の実施が遅れたり止まったりする「懸念すべき傾向」を指摘した報告書が出ている。
今回の報告書は実施が遅れている主な理由として、法制度や市場構造、政治的な対応能力など各国固有の要因を挙げた。
FSBの手続きはこうした事情を必ずしも十分に考慮しておらず、実施を必要以上に難しくしたり、対立を招きやすくしたりしたケースがあったと指摘した。
また、脆弱性が表れ始めた段階では、FSBは大枠の原則を示すことを基本とし、リスクへの理解が深まるにつれて、より詳細な要件を追加すべきだと提言した。
FSBは最近、国境をまたぐ決済の改善や、暗号資産(仮想通貨)の一種で法定通貨を裏付け資産とするステーブルコインの監督に関する勧告をまとめた。人工知能(AI)の利用に関する実務についても、拘束力のない指針の策定を進めている。