David Milliken
[バンコク 14日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)のバルデス財政局長は14日、英国に対し、財政赤字の削減を早めるために財政健全化を加速するよう勧告しているわけではないと述べた。
バンコクで開かれているIMF・世界銀行の年次総会で「われわれの提言は『現行路線の維持』だ。『財政健全化のペースを加速せよ』とは言っていない」と述べ、金利が上昇する中でも借り入れ削減の計画がほとんどない、あるいは全くない他の主要国との違いを指摘した。
2025年の英財政赤字は国内総生産(GDP)比4.4%となった。英政府は29/30年度までに、投資以外の経常的な歳出を税収で賄うことを目指しているが、これまでの政権は同様の目標を繰り返し達成できなかった経緯がある。
ヒーリー財務相は今月28日に就任後初の年次予算案を発表する。国債利払い費の増加に加え、国防費やエネルギー補助金の増額圧力、さらに社会保障費の膨張など、追加の歳出要求に直面している。
バルデス氏は、英国が国防費を賄うために増税や他分野の歳出削減を行うべきかとの問いに対し、多くの欧州諸国が同様の課題に直面していると指摘。
「一般的に、歳入を大幅に増やす余地を確保するのは容易ではない。結局はゆがみを生む。このため、支出の背景にある社会契約に関する議論が極めて急務になっている」と述べた。
英国のGDPに占める税収比率は、第2次世界大戦直後以来の高水準に近づいている。ただ、より手厚い公的年金や社会保障制度を持つ他の欧州諸国と比べると低い水準にある。