Yimou Lee Ben Blanchard
[台北 10日 ロイター] - 台湾の頼清徳総統は10日、双十節(建国記念日)の演説で、台湾は平和を大切にするが自由を放棄することはないと述べ、台湾の人々が生存する権利は尊重されなければならないと訴えた。防衛力の強化は挑発ではないとも強調した。
台湾は中国から軍事的・政治的圧力の強化に直面している。中国は一貫して台湾を自国領土と主張しているが、台湾は強く反対している。
台湾は防衛費を増額し軍の近代化を進めているが、 対峙する中国軍の規模ははるかに大きく、ステルス戦闘機や空母、多数のミサイルなどの先進的兵器の配備を進めている。
頼氏は総統府前で演説し、平和は「願い」だけでは実現できないと強調。
「台湾は平和を大切にするが、自由を放棄しない。交流には前向きだが、従属は受け入れない」と語った。
また、「権威主義の拡張」に直面する中で、台湾の決意は自らの存続だけに関わるものではないと指摘。
「力がルールに優越することはなく、強者が人々から自らの未来を決める権利を奪うことはできないと、国際社会が今も信じているかどうかの問題だ」と続けた。
防衛投資の拡大については、戦争を挑発するためではなく抑止するためだとして、「対話を放棄するためではなく、対等と尊厳を基礎として対話が行われるようにするために自衛力を強化している」と語った。
頼氏が総統として初めて双十節演説を行った2024年の直後、中国は台湾周辺で軍事演習を実施したが、昨年は行わなかった。
台湾周辺で中国が最後に軍事演習を行ったのは昨年12月下旬で、台湾向けとして過去最大となる110億ドル規模の米国の武器売却の報道を受けたものだった。
頼氏は、米国と中国が対話を通じて競争を管理し、紛争や戦争のリスクを低減していることを歓迎すると述べた。