Howard Schneider

[ワシントン 9日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)が9日公表した、2022年から25年の消費者金融調査によると、新型コロナウイルス禍からの脱却に伴い、米国の多くの家計で所得と資産が増加したことが明らかになった。所得の伸びは低所得層に集中する一方、高インフレ期の債務負担の増加により、経済的ストレスを抱える家計の割合も拡大した。

FRBが3年に一度実施する同調査は、「緩やかな景気拡大とインフレ高止まりを背景に、多くの家計で所得と純資産が緩やかに増加した一方、経済的ストレスを抱えている家計の割合が拡大しているとみられる」と指摘。所得に対する債務返済比率が40%以上の家計の割合は8.6%と6.5%から上昇し、2013年以来の高水準となった。

インフレ調整後の家計所得中央値は、同調査対象期間に7%増加し、8万2200ドルとなった。これは、コロナ禍で逼迫していた労働市場が徐々に緩和され、失業率が小幅に上昇した時期にあたる。また、最も大きな所得の伸びが見られたのは所得分布の下位層で、特にサービス業で人手不足が深刻となり、企業が人材の確保・維持に向けて賃上げやボーナスを提供していたコロナ禍後の状況と整合した。

実質純資産の中央値は2%増の21万5900ドル。FRBは「純資産および所得分布を問わず、ほとんどの家計で増加がみられた」と説明した。

住宅所有率は約66%で横ばいだった一方、株式市場への参加率は22年の58%から25年には56%へと小幅低下した。

所得格差はわずかに縮小し、全体として資産が広範に増加した一方、黒人世帯や低所得世帯の純資産は減少した。資産下位4分の1に属する世帯の純資産は3800ドルから1700ドルへと減少した一方、非ヒスパニック系黒人世帯は、平均純資産が約5%増加したにもかかわらず、純資産の中央値は25%と大幅に落ち込んだ。FRBによると、この傾向は13年以降続いてきた増加基調を反転させるものだという。

今回の調査は4367世帯を対象に、主に25年4月から12月にかけて実施された。

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