[フランクフルト 24日 ロイター] - 欧州中央銀行(ECB)のシュナーベル専務理事は任期途中で退任し、国際通貨基金(IMF)の幹部ポストに就任する。事情に詳しい関係者2人がロイターに明らかにしたもので、24日中にも発表される可能性があるという。ECBの最重要ポストである理事会の大規模な人事再編が始動することになる。
ECBの市場操作部門を統括するシュナーベル氏の8年の任期は2027年末までだが、IMFは年末までに市場局の新局長を選任したい意向だと関係者は説明した。
ECBとIMFは、いずれもコメントを差し控えた。
シュナーベル氏の退任により、複雑な政治的駆け引きが始まることになる。ECBのレーン主任エコノミストは2027年5月に退任予定であるほか、ラガルド総裁も遅くとも2027年10月までに退任する見通しだ。
シュナーベル氏の後任人事はより広範な政治的取引の一部となる公算が大きい。ドイツ、スペイン、オランダ、フランスがそれぞれ有力な理事ポストを狙って綱引きを繰り広げているためだ。
制度上はどの国もシュナーベル氏の後任を争えるが、ユーロ圏3大国であるドイツ、フランス、イタリアが事実上、理事会の常任議席を確保している。
ただ、ドイツが単にシュナーベル氏の後任に別のドイツ人候補を充てるだけであれば、ラガルド氏の退任後の総裁ポストを争わないことを意味する。このため、事情に詳しい関係筋は、シュナーベル氏のポストを巡る駆け引きにはECBの他の2ポストも絡む可能性が高いと指摘している。
スペインは国際決済銀行(BIS)のエルナンデス・デ・コス総支配人を次期ECB総裁に指名すべくロビー活動を展開しており、オランダは前中央銀行総裁のクノット氏を推している。ドイツはブンデスバンク(連邦銀行)のナーゲル総裁を総裁候補として検討していたが、最近はその意向が弱まっているとみられ、別のポストを狙う可能性もある。
一方、既にトリシェ氏とラガルド氏の2人のECB総裁を輩出してきたフランスは、主任エコノミストのポスト獲得を目指しているという。