Patricia Zengerle

[ワシントン 23日 ロイター] - 米与党共和党の上院議員4人は23日、トランプ政権に対して、実施が滞っている台湾向けの150億ドル超規模の安全保障支援を進めるよう要求した。

事情に詳しい関係者はロイターに、訪米中の中国の習近平国家主席はトランプ大統領に台湾への武器売却を全面的に停止するよう求める見通しだと明かしている。

こうした中で共和党上院議員のミッチ・マコネル氏、ジョン・コーニン氏、リサ・マカウスキー氏、トム・ティリス氏は、ルビオ国務長官とヘグセス国防長官に書簡を送り、台湾向け支援の停滞に懸念を表明した。マコネル氏は上院共和党トップの院内総務を務めた重鎮だ。

書簡は、議会が台湾向けに計上した3億ドルの対外軍事資金について国務省が手続きを進めていないことや、国防総省が10億ドルの支出を実行していないことに言及するとともに、政権が台湾向けの140億ドル規模の武器売却に関する承認を見送っていることを問題視した。

4議員は書簡で、トランプ氏が習氏や中国共産党との交渉を巡り、台湾を「非常に良い交渉材料」と表現したことにも懸念を示した。

また「外交上の体裁を保つためにパートナー国・地域に重要な抑止力を与えないのであれば、米国がインド太平洋地域でいかにして影響力と抑止力を確実に示せるのか、想像するのは難しい」と訴えた。

国務省と国防総省は書簡に関するコメント要請に回答していない。

ルビオ氏はニューヨークで記者団から台湾への武器売却について問われ、政権は世界全体の需要とのバランスを取る必要があるとの認識を表明。「誰もが台湾に注目しているのは分かっているが、少し世界全体に目を向けてほしい。何かを売却すれば、それはわれわれ(米国)の手元からなくなる。将来、生産できるかもしれないが、今は手元になくなる」と述べた。

中国は、米国に台湾への武器売却の停止を繰り返し求めている。一方、米国は法律に基づき、台湾が自衛に必要な手段を持てるようにすることを義務付けられている。

トランプ政権は昨年12月、過去最大となる110億ドル規模の台湾向け武器売却を承認した。一方、これとは別の約140億ドル規模の売却案件は数カ月にわたって保留されている。

トランプ氏は5月に北京で習氏と会談した後、この売却案件を留保していると明らかにした上で「非常に良い交渉材料」だと表現した。

共和党議員がトランプ政権の対応を公然と疑問視するのは異例。今回書簡に署名した4人のうち、マコネル、コーニン、ティリスの3氏は今年末で上院議員を引退する予定。マカウスキー氏は2028年改選なので引き続き在任する。

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