「最も驚いたのは、我々の日常生活に関連したゴミが、これほどの深海で見つかったことだった」。ウルテアガは本誌にそう語り、「水深約3000メートルの海底といえば、人間の活動とは完全に切り離された世界を思い浮かべるかもしれない。そこへいきなり、漁具などの人工物が現れた」と振り返った。
大陸棚に囲まれた海底峡谷は、さまざまな海洋生物が生息する生物多様性の宝庫とされる。
マルデルプラタ海底峡谷はアルゼンチンの沿岸部から約300キロも離れている。しかしゴミは海流に乗ってはるか遠くまで運ばれることもあり、一部がマルデルプラタ海底峡谷にたどり着いた。
ウルテアガによると、最も鮮明に覚えているのは無人艇の目の前に突然、漁網が現れ、とっさに衝突回避の操作を強いられた瞬間だった。
一方、ラウレッタにとって「最も印象的」だったのは、海底で見つかった片方だけの長靴だった。ただ、この海底で見つかったゴミの量が思ったほど多くなかったことには驚いたという。
「他の海底峡谷と比べてゴミの量が比較的少なかったことは、確かに重要な発見だった。それでも、この峡谷に影響が及んでいない、あるいは懸念する理由がないとは言い切れない」(ラウレッタ)
ただしマルデルプラタ海底峡谷の地理的特性は考慮する必要がある。これほどの辺境であっても、人間のゴミは深海にまで到達していた。
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