[北京 27日 ロイター] - 中国国家統計局が27日に発表したデータによると、7月の工業部門企業利益は前年同月比11.2%増と、6月の15.1%増から伸びが鈍化した。世界的な人工知能(AI)ブームを追い風に輸出関連部門で利益が伸びたが、内需依存の業種は苦戦した。内需が低迷する中、貿易摩擦や地政学リスクなどの外部の不確実性が先行きを不透明にし、企業の利益率と収益性を圧迫している。
1─7月は前年同期比17.6%増。1─6月(18.7%増)から減速した。
国家統計局は「世界的な環境は引き続き複雑で厳しい。強い供給と弱い国内需要の不均衡が依然として主要な制約となっている」と述べた。
ANZのシニア中国ストラテジスト、Zhaopeng Xing氏は、収益の伸びは概ね安定したものの、投入コストの上昇が利益率を圧迫し利益の伸びが鈍化したと指摘。中下流の製造業者が原材料価格上昇の悪影響を受けていると述べた。
1─7月の利益の伸びを主導したのは、コンピューター・通信・その他電子機器製造業で110%増、非鉄金属精錬・圧延加工業で91.8%増だった。とりわけ、光ファイバー製造業は468.4%増、光ケーブル製造業は62.6%増、通信システム機器製造業は55.0%増と、いずれも大幅に伸びた。一方、消費や不動産関連は、国内需要の低迷を受けて引き続き利益が伸び悩んだ。
売上高ベースで中国最大の酒類メーカー、貴州茅台の上半期の純利益は前年比2%減となった。消費者の節約志向、不動産市場の低迷、公的支出の抑制が高級酒需要の重しとなった。
工業部門企業利益の集計対象は、主要業務からの年間売上高が2000万元(約297万ドル)以上の企業。