Michael Erman Julie Steenhuysen
[17日 ロイター] - 米疾病対策センター(CDC)が17日公表したデータによると、2025-26学年度の米国の幼稚園児のワクチン接種率は前年から0.1ポイント低下した。新型コロナウイルス流行期以降、最初の1年間を除き、低下傾向が継続している。
接種率はジフテリア・破傷風・百日せき混合ワクチン(DTaP)が92.0%、麻しん(はしか)・おたふく風邪・風疹混合ワクチン(MMR)とポリオワクチンがそれぞれ92.4%だった。
CDCによると、MMR、DTaP、ポリオ、水痘(みずぼうそう)の各ワクチンの接種率は、全米の半数を超える州で前年を下回った。
米国防総省で軍人とその家族向けのワクチンプログラムを統括した経験を持つ薬剤師のジョン・グラーベンスタイン氏は「間違った方向へ進む長期的な傾向が続いている。まだ臨界点に達したわけではないが、この傾向が続けば今年のはしか感染者数は前年の約2倍になるだろう。状況はさらに悪化していく」と警鐘を鳴らした。
今回のデータは、ワクチン懐疑派として知られるロバート・F・ケネディ・ジュニア氏が厚生長官に就任した後に入学した園児を対象とした初めての調査結果となる。
トランプ大統領は先週、定期接種の対象を11種類のワクチンに限定することで小児向け予防接種を減らすことを求める大統領令に署名した。またMMRワクチンを3回の別々の接種に分けることも推奨した。
幼稚園児のうち、1種類以上のワクチン接種を免除された割合は2025-26学年度に4.2%となり、前年度の3.6%から上昇した。免除率は41州と首都ワシントンで上昇、このうち24州では5%を超えた。
医療政策研究機関KFFのシニアバイスプレジデント、ジェン・ケイツ氏は、全体の平均接種率低下は一部地域での大幅な落ち込みに起因しており、流行はこうした免疫の十分でない地域で発生していると指摘。「だからこそ、米国では数十年で最大規模のはしか流行が発生している」と強調した。
CDCによると、2025-26学年度にMMRワクチンの接種完了を示す記録がないまま通園していた幼稚園児は約28万人に上った。
州別では、昨年大規模なはしか流行を経験した南部テキサス州のMMR接種率は93.2%で前年と同水準を維持し、過去の期間と比べると改善がみられた。ただ西部カリフォルニア州のMMR接種率は0.4ポイント低下して95.7%となり、新型コロナ流行以降で最大の落ち込みとなった。
MMR接種率が最も高かった州は南部ウェストバージニア、東部のコネティカット、メーン、ニューヨーク、南部ミシシッピの各州。最も低かったのは西部アイダホ、中西部ウィスコンシン、ミネソタ、西部のユタ、アリゾナの各州だった。
今年これまでに確認されたはしか感染者は2566人に達し、米国では過去35年余りで最高の水準。CDCは、はしかの流行を防ぎ地域社会を守るためには、少なくとも95%の人が2回のワクチン接種を受ける必要があると訴えている。