Siyi Liu Nidhi Verma

[シンガポール/ニューデリー 17日 ロイター] - サウジアラビアの国有石油会社サウジアラムコは、一部のアジア系製油会社にホルムズ海峡の外側で原油を供給する提案について個別に協議している。事情に詳しい2人の関係者が17日に明らかにした。この戦略はアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビ国営石油会社(ADNOC)が採用している方法と類似している。

関係者によると、アラムコは異例の措置として、UAEのフジャイラ沖で船舶間積み替え(STS)によりアラブミディアム原油とアラブヘビー原油を供給する方式について、買い手側と協議を進めている。関係者の1人はこれらの貨物は9月の積み込み分だと話した。

アラムコがどのようにして原油をフジャイラまで輸送しているのかは、現時点で明らかになっていない。この提案は、長期にわたるホルムズ海峡の混乱を回避しながら原油を供給する手法を探る最新の動きだ。

アラムコはコメントを差し控えた。

またアラムコは、イランとの戦闘が始まって以降、アラブライト原油の輸出拠点を紅海沿岸のヤンブー港へ切り替えている。さらにイエメンの親イラン武装組織フーシ派による紅海での攻撃を受けて、エジプトの地中海沿岸にあるシディケリル港からもアラブライト原油を供給している。

米国・イスラエルとイランとの戦闘と、フーシ派による船舶攻撃により、ホルムズ海峡および紅海での原油供給が混乱している。その結果アラムコはインドなどの主要消費市場において市場シェアが縮小している。

一方でUAEは、湾岸内からホルムズ海峡の外側の海域へ原油を継続的に輸送していることが、原油販売拡大に寄与している。

こうした取り決めにより、アジアの製油会社は自社のタンカーをホルムズ海峡へ送り込むことなく原油を受け取ることができる。同海峡では安全保障上の懸念から、多くの船主が船舶の航行を控えている。

Reuters Copyright (C) 2026 トムソンロイター・ジャパン(株) 記事の無断転用を禁じます。