[ロンドン 17日 ロイター] - ロシアの国営開発銀行VEBは、「ロシアは西側や中国に遅れを取っており、ウクライナ戦争によって経済的損害が拡大している」と発言したチーフエコノミストのアンドレイ・クレパチ氏を解雇した。関係筋2人が明らかにした。
ロシアの著名マクロ経済学者の1人であるクレパチ氏は、5月に開催された金融フォーラムでこうした発言を行ったが、ロシアのメディアで報じられたのは先週になってからだった。
同氏は「われわれは遅れを取っている。世界における技術面および経済面の競争で敗北しつつある。そして、その敗北は中国や米国に対してだけでなく、ある意味ではウクライナに対しても起こっている」と述べ、その要因としてウクライナが西側諸国から財政支援を受けていることを挙げた。
「この消耗戦において、われわれが競争に勝つことはない。われわれは(ウクライナで)全てが崩壊するという幻想を抱いている。しかし、崩壊しておらず、今後も崩壊することはない。われわれの負担は増大の一途をたどっている」と語り、社会危機の到来を予測した。
ロシアが開始したウクライナ戦争を継続するコストについて、国家機関の幹部が公の場で批判するのは異例。クレパチ氏は経済関連機関でいくつかのポストを歴任し、VEB入りする前は経済省で10年間勤務していた。
VEBはクレパチ氏がもはやチーフエコノミストではないことを認めたが、その理由については言及しなかった。クレパチ氏もロイターに対し、解任されたことを認めた。