[17日 ロイター] - イラク北部のクルド人自治区の治安当局は17日、首相府と自治区情報機関トップの自宅を標的としたドローン(無人機)攻撃が発生したと発表した。死傷者の報告はないという。
治安当局によると、攻撃に使用されたドローンはイラン領内から発射された。ただドローンが実際に標的に命中したかどうかについては明らかでなく、犯行声明は現時点で確認されていない。
イランとイランが支援する武装組織はこれまで、クルド人自治区がイランに敵対するクルド人反政府勢力の拠点となっていると繰り返し主張してきた。一方自治区当局は、自らの領域が近隣諸国への脅威に利用されることは認めていない。
マスルール・バルザニ首相はXへの投稿で「無謀で容認できない攻撃を最も強い言葉で非難する。地域の安全と安定に対する直接的な脅威であり、危険なエスカレーションだ」と批判した。
国営イラク通信は、イラクのザイディ首相が攻撃の発生源を特定するため調査委員会の設置を指示したと伝えた。
これに対してイランのアラグチ外相は同日、イラクのフセイン外相との電話会談で「攻撃がイラン領内から行われたことを示す情報はない」と強調した。イランのタスニム通信が報じた。
アラグチ氏は自身のXへの投稿でも攻撃を非難。「クルド人の友人たちは、近隣諸国の不和をあおるための偽装工作に警戒すべきだ。われわれはサダム政権や『イスラム国』からクルド人を守ってきた」と述べた。
クルド人自治区はこれまでもドローンやロケット弾による攻撃の標的となってきた。2025年7月には4日間にわたり油田へのドローン攻撃が相次ぎ、地域の原油生産のほぼ半分が停止。治安当局者はイラン系武装組織が関与した可能性が高いとの見方を示している。
24年4月には自治区有数の規模を誇るホルモル・ガス田がドローン攻撃を受け、イエメン人作業員4人が死亡し、2人が負傷したほか、地域内の発電所向けガス供給が一時停止に追い込まれた。