4つ目は野党と与党の穏健派の間で総選挙実施後、連立暫定政権を発足する合意を結ぶことだ。ここで再び手本になるのは南アフリカ。アパルトヘイト廃止後の5年間、マンデラが率いるアフリカ民族会議は、アパルトヘイトを推進した旧与党の国民党に対し、低支持率にもかかわらず政権への参加を認めた。
以上の条件がそろえば、政権交代は可能だ。アメリカも軍の介入をちらつかせるより、中米諸国や米州14カ国でつくるリマ・グループなどの関係各国と協力し、裏方に回って交渉を後押しすべきだ。
だが国際的な人道支援物資の搬入を政権側が阻んだように、合意に至るまでの障害は多い。マドゥロは与野党の合意が成立すれば、自身が排除されることを承知しているからだ。
大統領退任に当たり、ほぼおとがめなしに出国する機会を与えられれば、マドゥロも考えを改めるかもしれない。それに、ベネズエラの政治的な後ろ盾となり、マドゥロを喜んで受け入れる国が少なくとも1つはある。ロシアだ。
<本誌2019年03月12日号掲載>
※3月12日号(3月5日発売)は「韓国ファクトチェック」
特集。文政権は反日で支持率を上げている/韓国は日本経済に依存している/韓国軍は弱い/リベラル政権が終われば反日も終わる/韓国人は日本が嫌い......。日韓関係悪化に伴い議論が噴出しているが、日本人の韓国認識は実は間違いだらけ。事態の打開には、データに基づいた「ファクトチェック」がまずは必要だ――。木村 幹・神戸大学大学院国際協力研究科教授が寄稿。
2026年10月20日号(10月14日発売)は「進化する世界の鉄道」特集。
鉄道黄金期を迎えたヨーロッパを旅する――コリン・ジョイス(ジャーナリスト)/豪快かつ特異なアメリカ大陸鉄道史/膨張する中国鉄路の野望/「夢の超特急」リニアの現実/韓国、アフリカ、インド……世界を駆ける鉄道新事情
※バックナンバーが読み放題となる定期購読はこちら
※画像をクリックするとアマゾンに飛びます