[シドニー 12日 ロイター] - オーストラリアの労使裁定機関フェアワーク委員会(FWC)は11日、料理や食料品の配達を担うギグワーカー(単発の仕事を請け負う労働者)について、国の最低賃金を上回る時給の支払いと傷害保険の提供を義務付ける新たな最低基準を承認した。
FWCが出した命令によると、ギグワーカーには少なくとも時給31.30豪ドル(22.11米ドル)が支払われる。これは豪最低賃金の26.44豪ドルを上回る。一方、配達に使用する車両の第三者賠償保険の維持は引き続き労働者側の責任となる。
企業側は個人傷害保険について「合理的な最低水準の補償」を提供することが義務付けられるが、命令では具体的な水準は明記しなかった。命令は8月17日に発効し、約25万人の労働者が対象になる見通し。
運輸労働組合(TWU)はFWCの命令について「豪州のギグエコノミーにとって画期的な瞬間だ」と評価した。
TWUのマイケル・ケイン全国書記長は、料理宅配などを手がけるウーバーイーツおよびドアダッシュとの共同声明で「豪州のギグワーカーは、あまりにも長い間、労働制度の枠外に置かれてきた。17日から、彼らは世界最高レベルの基準の適用を受けることになり、われわれはこれを今後も発展させていく」と述べた。
労働組合や労働者は長らく、ギグワーカーを対象とする制度改革を求めてきた。ギグワーカーは通常、従業員ではなく個人事業主として分類されるため、多くの労働者保護から除外されている。